数字を使う説明で「仕事ができない人」と「できる人」を分ける決定的な差写真はイメージです Photo:PIXTA

「あの人、数字を使った説明がうまいなぁ」。数字を巧みに使った話術に、思わず感心してしまった経験はないだろうか。逆に、説明下手な人が話に数字を持ち出すと、かえって相手が理解できなくなってしまうことも……。現在、東京大学大学院で「認知科学」をベースとした研究を行う犬塚壮志氏は、元カリスマ予備校講師で『説明組み立て図鑑』の著者である。犬塚氏によれば、数字を使った上手な説明には、ある共通点があるという。(教育コンテンツプロデューサー/株式会社士教育代表取締役 犬塚壮志)

数字を使った説明が、うまい人と下手な人がいる

「どうして分かってくれないんだろう……」
「イマイチ伝わっている気がしない……」

 一生懸命説明しているのに、相手はどうも理解してくれないようで、そこにもどかしさを感じたことはないでしょうか。自分としては理解できる、納得がいく話なのに、なぜか相手はしっくりきていない。特に、数字を持ち出すと、さらに相手は分かっていない顔になる、なんてことも……。

 その半面、仕事ができる人は、会議やプレゼンで数字をバンバン使います。数字を持ち出して説明することで、相手には確実に伝わり、理解が進む。さらに相手をグイグイ惹き込んでいく。「この人、数字の見せ方が本当にうまいなぁ」と、感心してしまうほどです。

 いったい、数字を使った説明がうまい人とそうでない人とは、何が違うのでしょうか?