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あなたの育児は食、水、木、それとも旅? 
「○○育」で理想のワークライフバランスを実現

筒井健二
2013年1月24日
著者・コラム紹介バックナンバー

 昨年7月、改正育児・介護休業法が改正され、従業員数100人以下の中小企業にも、「短時間勤務制度」や「所定外労働の制限」「介護休暇」といった制度が適用された。

 生活と仕事のバランスがとれたライフスタイル、いわゆるワークライフバランスを見直している家庭も多いと思う。仕事の効率化を図り趣味の時間に充てる、日々の生活を豊かにすることで仕事への意欲を高める……そんな好循環の中で見えてくるのは、父親母親を問わず、育児への積極参加を促すための様々な取り組みだ。

 今回は、多彩なキーワードと育児を絡め、真摯に子どもに向きあうことで生活の質の向上を図る「○○育」を紹介する。

 まずは『食育』。内閣府が中心となり、食を通して子どもたちが豊かな人間性を育む取り組みである。健全な食生活とはどういったものか、健康を維持するために必要な知識など、国民の1人ひとりの食についての意識を高める狙いだ。内閣府の他にも農林水産省や文部科学省などの官庁、全国の自治体、食品メーカーなどが積極的に取り組んでいる。

 企業が推し進める「○○育」というと、サントリーの『水育』がある。小学生を対象とした自然学校や保護者参加型の出張授業を行い、水の大切さや生活との関わりを学ぶ。特別サイトでは現在の日本の水を守る取り組みを紹介し、親子の学習体験を共有する仕組みがなされている。

 水を育む森を支えるのは木。NPO法人「活木活木[いきいき]森ネットワーク」は、木材の素晴らしさや利用の意義を学ぶ『木育』を推進している。林野庁の協力のもと、木材を通じた教育活動を展開。地球環境に関心があっても、実際に木材に触れる機会は少ない子どもたちに、日常生活がいかに木材に支えられ、大気、水、土といった自然環境にいかに貢献しているかを学習する。


子連れ旅行を勧める「たびえもん」。店内には海外の雑貨、地図、ガイドブックや旅行雑誌が並び、いやおうにも旅気分を高めてくれる。子どもが遊んでいる間にゆっくり旅の相談ができるよう、キッズコーナーも完備。旅とカフェと育児を楽しむ空間だ

 もう1つ、ちょっとユニークな「○○育」を。カフェと旅行代理店を兼ねたユニークなお店が東京・練馬にある。その名は「たびえもん」。同店のコンセプトは『旅育』である。

 「子どもにとって、初めての場所は冒険の連続。予期せぬことが起きるかもしれません。それが海外であればなおさらです。ハプニングを経験し、いかに乗り越えるかを学ぶことで、物事を見る広い視野が得られる──。大人にとっても子どもにとっても、それが旅の魅力だと思います」(たびえもん代表 木舟周作さん)

 「子どもを英会話教室に通わせることだけが教育ではありません。日本語が通じない国に行き、言葉の重要性、勉強の必要性を理解させるほうが先だと思います。その一方で、言葉が通じずともすぐに誰とでも仲良く遊ぶ子どもたちの姿に、私たちが学ばされることも多いです」(カフェ店長 木舟雅代さん)

 ちょっとした時間ができると、3人のお子さんを連れて海外に旅立つお2人の経験など、活きた『旅育』のノウハウを求めてやってくるお客さんも多い。「かわいい子に旅をさせる前に、かわいい子と一緒に旅をしてほしいですね」という代表。厳しい世間の風にあたらなくてはいけないのは、子どもたちだけでなく私たちも同じなのかもしれない。

 繰り返しになるが、生活と仕事のバランスを考えることが理想的なワークライフバランスではない。生活と仕事、お互いの相乗効果を高める取り組みをしているかどうか、少し手を止めて考えてみるのはいかがだろう。

(筒井健二/5時から作家塾(R)


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