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検索ポータルへ名乗りを上げた「みんなの知恵蔵」の可能性

【第4回】 2008年6月25日
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みんなの知恵蔵
「みんなの知恵蔵」トップページ。ニュース・時事問題・現代用語の概要や経緯などが簡単に検索できる。

 朝日新聞社と朝日新聞出版社、ECナビの三者による「みんなの知恵蔵」がオープンした。

 同サイトは2006年まで書籍として発行されていた現代用語事典「知恵蔵」のウェブ版。オープン当初は、「知恵蔵」を中心とした約1万の現代用語解説と、2006年以降に朝日新聞紙面に掲載された約6000の用語解説が「キーワード」として収録されている。利用は無料だ。

 「もともと事典として発行していたものですから、掲載情報の信頼性は高いといえます」と語るのは、同社デジタルメディア本部 編成セクション サイトディレクターの北元均氏。たしかに、有識者や同紙記者の署名が入った解説記事は、ビジネスシーンにおける文書作成で参照する際にも、安心感が持てる。

 もちろん、ウェブならではの仕掛けも豊富だ。キーワードに関連した「asahi.com」のニュース記事が一覧表示されるほか、ソーシャルブックマークサービス「Buzzurl」とも連動。信頼度の高い解説記事を起点に、「世間の動き」からネットユーザーの「関心の度合い」、そして「ネット上における情報の総量」までを一気に俯瞰することができる。

 現在のところ、ユーザーの参加はキーワードの評価とリクエスト、関連サイトの推薦に限定されているが、今後は、ユーザー自身によるキーワードの編集も視野に入れているという。今回、無料での公開に踏み切ったのも、検索頻度の高いキーワードをより早くサイトに反映させるには、ユーザーとのオープンなコミュニケーションが不可欠と判断されたからだ。

 「ユーザー参加は必要です。しかし事典と同程度の信頼性を担保する必要があるため、Wikipediaと全く同じスタイルになるわけではありません」(同 北元氏)

 近年、信頼性の高い情報を“人力”でセレクトする検索ポータルが注目を集めている。“Googleキラー”と呼ばれる「mahalo」などがその好例だ。収録キーワードを絞り、手動で編集を行う同サイトの手法は、一見すると非効率的に思えるが、情報の洗練度は高い。Googleで検索すると、結果があまりに玉石混淆でうんざりすることが多々ある。そうしたイライラを「mahalo」は、軽減してくれる。

 翻って「みんなの知恵蔵」を見れば、その方向性はWikipediaよりも「mahalo」に近いといえる。となると、キーワードの収録数が鍵となる。今後は「毎年、全体の一割程度を増やす予定」(同氏)ということだが、ユーザーの積極的な参加を得られれば、収録スピードも増すに違いない。

 「みんなの知恵蔵」が“みんなの検索ポータル”へと成長する、その可能性は十分にある。

(中島駆)

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