頑張っているのに成果が出ない人がいる一方で、短時間で成果を出し続けている人がいる。
この違いは一体何だろう?
経営の最前線で20年以上、「短時間で成果を最大化する方法」を研究してきた一人の人物がいる。
東洋経済オンライン「市場が評価した経営者ランキング2019」1位、フォーブス アジア「アジアの優良中小企業ベスト200」4度受賞の木下勝寿社長だ。
今、「頑張っているのに成果が出ない人に教えてあげたい」「やる気に頼らず楽しく続けられそう」と発売前から話題なのが、木下氏注目の新刊『時間最短化、成果最大化の法則』。
本稿では、本書より一部を抜粋、「最短時間で最大の成果を出す方法」を初公開する。

会社員 忙しいPhoto: Adobe Stock

あなたの最初の上司は誰?

 誰しも

「短時間で最大の成果を上げたい」

 と思っているだろう。

 ある有名なコンサルティング会社が、ビジネスパーソンとして成功している人とそうでない人の違いを調査したところ、

社会人になった最初の上司が

 どんな人だったかということが

 最も影響している

 という報告を発表した。

 新人の場合、上司に手取り足取り学ぶ。

「こっちは先、こっちは後回し」

「こういうときはこう」

 と教えられながら仕事の優先順位や、やり方を覚えていく。

 しかし、成果を上げられる上司についたらラッキーだが、そうでない上司につくと悲劇だ。

 成果を上げられる上司からは「成果が上がる仕事のやり方」を刷り込まれるが、成果を上げられない上司から刷り込まれるものは「成果が上がらない仕事のやり方」だからだ。

 よって、最初の上司の力量により、その後のビジネス人生はかなり影響されると言っても過言ではない。

最初の上司から刷り込まれるもの

 では、上司から刷り込まれるものとは何だろう。

 何がそんなに大きな差につながるのだろう。

 具体的な仕事の手順やスキルだろうか?

 世の中には年収300万円の人もいるし、3000万円の人もいる。

 同じ会社の営業で年間1000万円の売上の人もいれば、10億円の売上の人もいる。

 私は、人によって成果が10倍、いや100倍以上の差がつくのはなぜなのか?

 思うように成果を上げられない人たちは「何が不足しているか」を徹底調査してきた。

 私の問いに対し、成果が上がらない人は「スキル不足」と答えた。

 彼らは目の前の仕事のスキルアップに必死になっていた。

 もしかしたら、あなたもそうなのかもしれない。

 自分自身、20年以上、経営の最前線で成果を出しつつ、社員を指導してきて学んだ結果からいうと、成果は「スキル」だけで生まれるのではない。

 成果=スキル×思考アルゴリズム

 によって生み出される。

なぜ「150倍の差」が
生まれるのか?

 実は、スキルはどれだけ磨いても、新人とベテランで「1:3」と3倍くらいしか差はつかない。

 あなたの100倍の成果を出している人は、100倍のスキルがあるわけではない。

 だが、「思考アルゴリズム」は「1:50」。その差は50倍にもなる。

 よってこれを掛け合わせると150倍の差になるのだ。

 この差はとてつもなく大きい。

 本書でお伝えしたいのは、

 短時間で成果を上げ続けるための黄金法則である。

 あなたが最初の上司に刷り込まれた「思考アルゴリズム」をブラッシュアップさせる、もしくは再インストールし、あなたをスーパービジネスパーソンに変身させるために本書を書いたのだ。

 では、成果を決定的に左右する、「思考アルゴリズム」とは一体全体何か。

 次回から一緒に見ていこう。

 (本稿は『時間最短化、成果最大化の法則』の一部を抜粋・編集したものです)