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シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史

子どもが「欲しくない」と言うロボットが大ヒット!?
零細玩具会社の“脱力感経営”を支える類まれなセンス

――ザリガニワークス代表・坂本嘉種さん、武笠太郎さんのケース

吉田典史 [ジャーナリスト]
【第21回】 2013年2月5日
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 連載第21回は、最近ブレイクしつつある玩具会社の経営者2人を紹介しよう。彼らはもともと玩具の企画などに関わっていたが、共同で経営する会社ではあえて1つの業界にこだわらない。そして、少しずつ実績を積み上げている。2人の生き方や考え方からは、学ぶものが多い。

 あなたは、生き残ることができるか?


今回のシュリンク業界――玩具

 社団法人日本玩具協会によれば、2010年度における国内玩具市場の規模は、店頭価格ベースで6699億円。ここ数年は横ばい状態が続くが、少子化の影響もあり、市場が縮小していくことは避けられない。

 一方で、乳幼児玩具、男子玩具、女児玩具、ぬいぐるみなどはもちろんのこと、電子玩具、テレビゲーム、季節玩具、玩具菓子、フィギュア、カプセル玩具、オンラインゲーム、ソーシャルゲームと、商品の幅が広がりつつある。


2人だけの会社でヒット商品を連発
静かにブレイクするザリガニワークス

武笠太郎さん(左)と、坂本嘉種さん(右)。渋谷区のザリガニワークスにて

 原宿駅から歩いて15分ほどにある、1960~70年代を感じさせるマンションの一室。床には、紙袋や段ボール箱などが無造作に置かれている。棚には玩具やグッズが整然と並ぶ。

 それらの中には、ヒット作「コレジャナイロボ」や、シリーズで220万個売れた「土下座ストラップ」などがある。

 「僕らがこの会社を創業した頃(2004年)、おもちゃの業界ではフィギュア・バブルと言われた時期がすでに終わっていた。そして子どもの数が年々、減っていく。その意味では、シュリンクと呼べるのかもしれない。それと……僕らの当初の想定の甘さもあった。まぁ、どこかでなめていたのかな……(苦笑)」

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吉田典史 [ジャーナリスト]

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年からフリー。主に人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』『震災死 生き証人たちの真実の告白』(共にダイヤモンド社)や、『封印された震災死』(世界文化社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、プレジデント社、小学館などで執筆。


シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史

「働いても働いても、生活が楽にならない」。それは気のせいではない。日本の多くの業界は今、先が見えない「構造不況」の暗闇の中にいる。シュリンクする業界で働く人々にとって、業績アップ、収入増、労働環境の改善などを目指すことは難しい。しかし、そんななかでも、他人と違うアイディアを考案したり、誰も気づいていないビジネスを見出すことで、必死に生き延びようとする人はいる。この連載では、シュリンク業界で絶望し、起死回生を図るビジネスマンや個人事業主の生の姿を描くことを通じて、私たちがビジネスで心得るべきヒントや教訓を考えていく。

「シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史」

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