通常、投資で得た利益に対しては20%あまりの税金がかかるが、NISA制度を利用して購入した株式や投資信託には、配当にも値上がり益にも税金はかからない。ただ、その代わり仮に損失が生じたとしても他の利益と通算して相殺することもできないので、基本的に短期売買で利益を得ようとする人には向かない制度である。あくまでも長期の資産形成という観点から利用すべき制度だ。

 さらに現在、NISAには3種類ある。2014年に始まったNISAは「一般NISA」と呼ばれており、投資可能期間は2023年末までで、非課税で投資できる期間は5年。次に2016年から始まった「ジュニアNISA」は未成年者が対象となる。こちらも5年間非課税で利用できるが、実際には両親や祖父母が口座を管理することもできるという仕組みで、これは言わば教育資金など、子供の将来に向けた資金作りがその狙いである。ただし、この制度は2023年で終了することになっている。

 そして2018年に始まった「つみたてNISA」は少額からの長期・積み立て・分散投資を支援するための非課税制度で、こちらは積み立て可能な金額は一般NISAに比べると少ないものの、投資可能期間は2042年までとされている。非課税期間も20年と長期にわたるため、まさに主に若い人を中心とした長期投資向けの制度ということができるだろう。

 このように、一口にNISAといっても種類はさまざまでそれぞれに投資可能な金額や期間が異なるため、あまり投資になじみのない人にとっては複雑な制度と映っていたに違いない。

 ところが、昨年末の改正で2024年からはとてもシンプルでかつ利用できる金額も大きく拡大した。これによって、すぐに利用者が大きく拡大するかどうかは何とも言えないが、少なくとも利用しやすくなったことは確かだ。

具体的にどう変わったのか?

 今回の拡充策で大きく変わった点は三つある。それは「恒久化」と「一体化」、そして「枠の拡大」である。