注目集める「データサイエンス」関連
の資格が増えてきた

 最近、IT関連のネットや新聞の記事などで、DXと並んでよく取り上げられているのが「データサイエンス」という言葉です。ビッグデータを解析し、そこに隠されたニーズを読み取って新しい付加価値を創出するデータサイエンスは、今や企業の成長戦略の要ともいわれ、最近では、資格・検定の種類も増えてきました。

「データサイエンス」を冠する検定には、基本的な知識を問う「データサイエンティスト検定」、数学検定から派生してできた「データサイエンス数学ストラテジスト」、高度な数学や統計の知識が必要な「統計検定 データサイエンスエキスパート」があります。

 就活の段階では、入門レベルの実務能力や知識の証明となる「データサイエンティスト検定(リテラシーレベル)」を目標にするとよいと思います。ただし、入門レベルとはいえ、出題は、AIやデータ解析に関わる内容から、個人情報に関する法知識などまで広範囲にわたります。

 これに加えて、もう一つ挙げるとすれば、「データ分析実務スキル検定(プロジェクトマネージャー級)」の受験をお勧めします。

 こちらは、プロジェクトの責任者を対象に、データサイエンティストやエンジニアら専門家のデータ分析結果を経営戦略に落とし込むための、いわば「専門家と経営陣の橋渡し役」としての能力を測るための検定です。前述したDXの推進に関心がある人にもお勧めです。
 
 なお、同検定には、プロジェクトの現場スタッフを対象とした「シチズン・データサイエンティスト級」もあります。これは、スタッフのExcelによるデータ分析スキルを評価するための検定です。試験では、Excelでのデータクレンジング(データの不備を修正、適正化して活用可能にすること)のスキルなどが問われます。