昔の開成の難問が標準レベルに…激化する中学受験、塾長が明かす「恐ろしい」シナリオとは?小林尚さん(左) YouTubeチャンネル「コバショー【CASTDICE塾長】」より

中学受験市場の拡大とともに、入試問題も年々難化。保護者の世代と比べ、質の面でも量の面でもハイレベルになってきていると指摘されている。

そんな風潮に対して、教育系YouTuberで個別指導塾「CASTDICE」の塾長でもある小林尚さんが、自身のYouTubeチャンネル「コバショー【CASTDICE塾長】」で持論を展開。そこから見えてくる「恐ろしい」シナリオを語った。

「これって実は恐ろしいこと」

 小林さんは動画の冒頭、プレジデントオンラインの《25年前の開成の難問が今や「正解できないと落ちる」標準問題に…中学受験は親世代とはこんなにも違う》という記事を紹介した。記事の要点は下記の通りだ。

1.かつて開成中などのトップ校で出題されていた難問が、いまでは標準的な問題になっている

2.大学入試改革の方向性に沿う形で、中学受験でも「考える力」が問われるようになった

3.とはいえ、親世代に比べて劇的に負担が増えたわけではなく、今の中学受験生はITも駆使して効率的に学んでいる

 開成高校・東京大学出身の小林さんが注目したのが、3点目のポイント。「僕から見ると負担は増えてるんじゃね?という感じはする。ただ、思っているほどではない、ということなんですね」

 この数十年の間に、ネットで手軽に解説動画を見ることができるようになったり、塾の教材が洗練されたりといった受験生側にとってプラスの変化もあった。

 そうした前提も踏まえつつ、「これって実は、恐ろしいことを言っていませんか?」と投げかけた。