23年1〜4月における国別訪日客は、韓国が頭一つ抜けて多く、2位は台湾、以下は香港、米国、タイ、中国、ベトナムと続く。

 ちなみに韓国は、コロナ禍前の約8割、台湾は7割ほどまで回復している。さらに、コロナ禍前よりも訪日客が増えている国もある。伸び率が高い順にベトナム、シンガポール、中東地域、米国だ。

「中国語っぽい言語を話す観光客」は
台湾人のケースが多い

 しかし、「インバウンドが増えて、中国語のような言葉を話す観光客をよく見かける」と思った人もいるかもしれない。実は現在、観光地で中国語っぽい言葉を話している人の多くは台湾人である。

 実際に私が5月末に熊本の温泉地を訪れた時も、台湾人のツアー一行が温泉街巡りをしていた。話しかけると、5日間の日程で九州巡りの旅なのだそうだ。家族や友人同士、カップルなども多く全体的に若い人が多い。

 観光地の日本人スタッフからは中国人と思われるケースが多いという。「(台湾人であるのに)中国人と思われるのはちょっと……」と参加していた台湾人男性は困惑した感じだった。

 今年の桜のシーズンは早かったが、3月中旬の都内では一人旅で桜をめでる台湾人とも多く出会った。