首都圏「中高一貫校」7月模試で予想倍率が前年より変動した男女別学校【中学受験2024】近年進学実績を上げている“入りやすくてお得な学校”の一つ、光塩女子学院(東京・杉並区)

現在発売中の『本当に子どもの力を伸ばす学校 中高一貫校・高校 大学合格力ランキング』(ダイヤモンド・セレクト2023年8月号)では、2023年入試を振り返り、24年以降を展望した。首都圏の小6人口は減るものの、4月や7月の四模試に参加した受験者数は前年比99%でほぼ変わらない。それだけ受験率が上がる傾向にあるため、24年入試も前年同様のにぎわいを見せることになりそうだ。今回は、各模試の第一志望先動向と倍率が上がりそうな入試について、まずは男女別学校の状況を見ていきたい。(ダイヤモンド社教育情報)

各模試の第一志望先はどこなのか

『本当に子どもの力を伸ばす学校 中高一貫校・高校 大学合格力ランキング』(ダイヤモンド・セレクト2023年8月号)の記事中にもあるように、24年の首都圏は小6人口が大きく減少する。ところが、4月の模試受験者数は前年比で遜色なく、24年も多くの受験生が中学入試に臨むことになりそうだ。学力が大きく伸張する夏休み前の7月模試でもこの勢いに陰りはない。

 前回は、4月模試における男女別学校と共学校の第一志望先はどこなのかを見た。今回は、7月模試について、第一志望先とともに、実倍率上昇が予想される人気の入試を見たい。まずは、男女別学校から取り上げていこう。

 サピックスの模試では、男子は開成麻布、女子は桜蔭女子学院といった具合に、偏差値順に人気の学校が毎回並ぶ傾向にある。その点、もう少し受験生の幅が広い四谷大塚では、まだ手が届きやすいと感じられる学校を第一志望校として挙げているようだ。
 
 四谷大塚の7月模試では、武蔵が人気トップとなった。これは珍しい結果である。4月模試で人気トップだった早稲田実業学校(今回は全体の2位)より多く、男子校の早稲田と開成を押しのけての結果である。東京男子御三家の中でも、比較的受けやすい憧れの学校という印象があるのかもしれない。
 
 首都圏模試では、第一志望校のトップは4月に続いて芝浦工業大学附属、2位は法政大学第二となった。こちらの模試では大学の系列・付属校である共学校が人気上位に多く並んでいる。芝浦工業大学附属の場合、その8割以上は男子が占める。中学共学化から3年目、まだまだ男子校時代の雰囲気を残しているようだ。これらの点については、次回、共学校を取り上げるときに詳しく触れたい。