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溺れるシャープに手を差し出す
サムスンが狙う本当の“獲物”

週刊ダイヤモンド編集部
2013年3月11日
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日本から液晶テレビや半導体で世界首位の座を奪ったサムスンは、いまだにビジネスの“領地拡大”に貪欲だ
Photo by Naoyoshi Goto

 サムスンはそんなに甘い会社ではないはずだ──。

 経営再建中のシャープは6日、韓国サムスン電子と資本提携をすると発表した。サムスンの日本法人を引受先とする第三者割当増資を実施(1株290円)し、発行済み株式の約3%に当たる104億円の出資を受けることになる。

 資本増強に向けての前進と受け止められ、市場ではシャープの株価が急上昇。一時356円と2割近くも上がり、約1カ月ぶりの高値をつけた。

 実のところ、世界最大のテレビメーカーとなったサムスンは、以前からシャープの上客だ。

 生産能力を持て余している亀山第2工場は昨年、「担当役員がサムスン詣でを繰り返して、月産30万台以上(32型テレビ用)の受注を決めた」(シャープ関係者)ことで、ギリギリの稼働率を保っている。

 また、省エネルギーに優れた“虎の子”の液晶パネル「IGZO(イグゾー)」も、すでに「サムスン製のパソコン向けなどに生産が内定している」(業界アナリスト)ため、亀山第2、堺工場という主力工場のざっと3割がサムスン向けで埋まっているのである。

 かつての宿敵ではあるものの、「大口顧客から出資を受けるのは自然なこと」と、サムスンの出資を経営再建への前向きなニュースとして受け止める社員すらいる。

 しかし、したたかなサムスンの狙いは他にもありそうだ。

 「サムスンが示した複数の協業シナリオに、複写機事業が含まれている」と、複数のシャープ関係者は不安な胸中を明かす。

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