脂質の適切な摂取と
飽和脂肪酸の取り扱いについて

 Cさんは、脂質や飽和脂肪酸が過多になりやすいという問題を抱えています。食事記録を見ると、肉を使用した炒め物や揚げ物、肉料理がひんぱんに登場します。主食は1食に1品にとどめ、中性脂肪が高い、油物の料理は控えることを心がけるとよいでしょう。代わりに、良質な脂質を含む青魚(サバ、イワシ、サンマなど)を、焼き魚やお刺身で取り入れると効果的です。また、油を使わない調理法、例えばテフロン加工のフライパンを使用するのもおすすめです。

 Cさんが特に気にしている飽和脂肪酸は、取り過ぎると肥満や生活習慣病につながるリスクがあります。成人の場合、飽和脂肪酸は全脂質の7%以下に抑えることが望ましいです。飽和脂肪酸は、脂身の多い肉、皮付きの肉、加工肉(ベーコンやウィンナーなど)、バターやクリームチーズなどの乳製品に多く含まれています。Cさんはカルシウム摂取のために乳製品を増やしていましたが、それが飽和脂肪酸の取り過ぎにつながっているようです。

 カルシウムは、小魚、豆腐、納豆、小松菜、大根の葉、水菜、切り干し大根、ひじきなどからも摂取できます。ビタミンDやビタミンKを一緒に摂取すると、カルシウムの吸収や骨への取り込みが助けられます。これらのビタミンは魚や緑黄色野菜に多く含まれています。

万能な食材は存在しない
食材は3日単位でバランスを考えて選ぼう

 多種類の食材を取り入れることで、カロリーオーバーしたり、栄養素が偏ったりすることがあります。品数を増やすよりも、質を考えて旬の食材を取り入れるとよいでしょう。3日単位でさまざまな食材を取り入れることもお勧めです。また、食事記録を見ると、野菜、海藻、キノコ類が不足している傾向があるため、これらを意識的に摂取することが大切です。季節に応じた鍋料理なども活用して、これらの食材を取り入れましょう。

 Cさんは日々運動をしていますから、これを継続し、3日ごとにさまざまな食材を摂取することが推奨されます。アプリでのグラフ化や数値化は参考になりますが、万能な食材は存在しません。アプリのアドバイスは気にしすぎず、目安として考えるようにしましょう。バランスを考えながら旬の食材を取り入れ、健康を維持していくことが重要です。