北海道大合格者数の差が札幌2校のランキングを左右した要因の一つに（写真は北海道大農学部／札幌市北区） Photo:PIXTA
全国“公立校”「国公立大学合格力ランキング」のベスト50校と「西日本」各府県の公立校の大学進学状況については、前回の連載で紹介した。今回はこの全国ベスト50校も踏まえながら、「東日本」の各都道県のランキング上位公立進学校の現状について見ていきたい。全国志向の進学校と地元中心の進学校にかなりはっきり分かれることが、合格者数が多い国公立大の順番からも読み取ることができるだろう。（ダイヤモンド社教育情報）
国公立大学合格力トップ10校
前回は西日本各府県のランキング上位校について見てきた。今回は「東日本編」で、東日本（中部地方から東の地域）の公立校と、前回解説できなかった（西日本の）北陸3県にある公立校の進学状況を見ていきたい。全国的に見れば高校生の3人に2人は公立校に通っているが、関東圏を除けば、その多くは国公立大受験を念頭に置いている。どの大学に卒業生が進んでいるかは大きな関心事だろう。
「国公立大合格力ランキング」は国公立178大学（2023年度に私立から移管した旭川市立大学は今回除いた）の全合格者を対象にしている。図1（25位まで）と図2（50位まで）には、「合格力」と公立校だけの順位、および国立・私立校を含む全国順位、そして合格者数の多い国公立大名とその人数も併記した。
なお、図1と図2は前回の図の再掲である（これらランキングの合格力には、私立大合格者数は反映されていない）。
ベスト50校のうち、今回扱う東日本には、北海道・東北6県が9校、東海4県が8校、甲信越3県は1校、関東1都6県はゼロで、合計すると18校がある。全国ランキング50位外の公立校しかない都県についても触れることで、国公立大に合格させる力の実態を見ていきたい。
ちなみに、国立・私立校を含む全国順位から東日本の公立校だけを抽出したランキングは、1位北海道札幌北（全国10位）、2位北海道札幌南（同12位）、3位愛知県立明和（同19位）、4位北海道旭川東（同21位）、5位愛知県立岡崎（同24位）、6位静岡県立浜松北（同40位）、7位新潟県立新潟南（同41位）、8位青森県立弘前・三重県立四日市（同42位）、９位宮城仙台第一（同45位）、10位岐阜県立岐阜（同46位）となる。
自他共に認める都県の公立トップ校が入っていないではないかと思われるかもしれない。その点については後述するが、このランキングでは、いかに多くの卒業生が国公立大学の合格を得られたかがまず反映されている。
なお、「合格力」の算出方法については、こちらをご参照いただきたい。
