あなたには、自分を正しく磨いて大人の男になってほしい。
しかし、どれほど自らを磨こうとも、男性は、つまらない女性に引っかかったばかりに人生を踏み外したり、思いっきり足を引っ張られる恐れがあることを忘れてはならない。
男は女次第であるし女もまた男次第だが、女が男次第である以上に、男は女次第である。また、「悪妻は百年の不作」でもある。
夫婦や家族の相談を日々お受けする中でそれを実感している。
女性が「男性選び」を
間違えた場合
たとえば、だめな男性を選んだ女性はどうなるか。人並みの収入はあっても人格がだめな男性を選んだとしよう。
彼女の生活は、まわりから見て幸せではないかもしれない。しかし、彼女はだめな彼と一緒にいることに自身の存在価値を認めることもある。
「だって、あの人は私がいなければもっとだめな人になっちゃうもん」
これは、だめな男性が、借金や薬物依存症、暴力など歪んだ甘えで依存し、女性がそれを献身的に受け入れることで「尽くす私、耐える私」を肯定し女性の側からも依存する、共依存関係ではあるが、彼女本人がそのことに気づかない間は、満たされていると思っている。
気づいたときにはそこから逃れる困難さと向き合わなければならないが、抜け出した後は幸せな生き方ができるため、生き方を変えることもできる。
男女関係にかぎらず、人間関係は多かれ少なかれ共依存的でもある。そのこと自体を否定はしない。それが病的にエスカレートしたり、どちらか一方が生命の危機に瀕する大事とならないかぎり、ゆるやかな共依存は思うほど悪くはないものだ。
また、歪んだ甘えで女性に依存するタイプの男性は「大人の男」ではないため、彼自身は幸せも不幸も感じ取ることはない。彼女自身が陥っている共依存関係から抜け出したいと望むまでは援助者の介入も難しい。