それでは関心の幅を広げるにはどうすればいいでしょうか。それは、経験の幅を広げることです。たとえば海外旅行に行ったことがある状態とそうでない状態とでは、その渡航先の地域に対するアンテナの感度や関心の幅は大きく異なります。

 そのため、まずは関心がなくても動いて経験してみる。これが自身の関心の幅を広げることにつながります。関心がなければ動けないという気持ちもあるでしょうが、それは「動かないからなおさら関心が広がらない」という悪循環の第一歩になりやすいため、手遅れになる前にまずは重い腰を上げてみましょう。

 もちろんそれらの経験の中には自分にとってピンとこないものも多く含まれるでしょうが、こればかりは確率論だと思って「数撃ちゃ当たる」のスタンスで動くことが大切になります。インターンシップや副業のように自分で経験してみたり、ほかの人の仕事について聞いてみたり、気軽に試してみてはいかがでしょうか。

頑張りどころの
「旬」を捉える

 なお、まずは動いてみることが重要だとお伝えしましたが、その時期やタイミングも大切です。なぜなら、「努力のレバレッジが効きやすいタイミング」や「門戸を開いてくれている時期」があるからです。特に受験や就職活動などは、スイッチONのタイミングが遅れてしまうと、そのリカバリーのために何倍もの努力が必要となることがあります。また、時期や年齢によっては門戸が開かれていない(=挑戦をさせてもらえない)ことすらあります。

 これは転職活動でも言えることで、求人においては「労働者の募集及び採用の際には、原則として年齢を不問としなければならない」とされてはいるものの、実際に何歳でも受け入れが可能な職場ばかりかというと、残念ながらそうではありません。頑張りどころには旬がありますので、機を逸することなくアンテナを立て、関心を広げておくことが「あのときに、もっとちゃんと考えておけばよかった。もっといろいろと動いておくべきだった」と後悔しないためにも必要になります。