「あえてカニカマを選ぶ人」がAI時代の幸せをつかむワケカニカマはある意味ホンモノのカニを超える食材であり、あえてカニカマを選ぶ人もいる。バーチャルがリアルを超えた例は、食以外にもあらゆるところで起きている(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

「人間の科学力以上の知力でこの機関車はつくられている」

「まだ人類には理解できないけど、とにかく使うことだけはできる資料をもとに組み立てられた」

『ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち』書影『ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち』 堀江貴文著 サンマーク出版刊 1760円(税込)

 これは漫画家・松本零士氏によるSF漫画『銀河鉄道999』の劇中で、蒸気機関車の形をした宇宙船を描写するセリフだ。この宇宙船にはAIが搭載されていて、運航は完全に自動化されているばかりでなく、人間とのコミュニケーションも難なくこなす。

 ChatGPTを主題とした本書を読んで、要約者がまず連想したのがこのシーンだ。AIはすでに人間には到達できないほどの情報を把握し、新たなコンテンツを生み出すことすら可能になった。今後はAIをいかに使いこなすかが重要になることは間違いないが、じつのところAIについてはわかっていないことも多い。まさに「まだ人類には理解できないけど、とにかく使うことだけはできる」状態だ。

 ChatGPTをはじめとする生成系AIの登場により、激変する社会の中で、人間はどう生きるべきか。本書の著者である堀江貴文氏は、4人の専門家とともに、生成AIが変える私たちの生活、仕事、未来について考えていく。本書を読むと、AIによる変化はすでに始まっていること、そしてそれについてまずは知ることが重要であることが実感できる。

 かつてSFで描かれた世界が現実のものとなる世界が目前に迫り、私たちは時代の大きな転換点に立たされている。これからどう生きるのか、本書を手に想いを巡らせてほしい。(ヨコヤマノボル)