距離を縮めたい時、二流は「何をしたか」を聞く。では一流の質問は?一流の質問はちょっとした一言だが、相手と感情を交換できて、グッと関係が深まりそうだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

「話がうまい人は質問力がある」――多くのビジネス書に書かれていることだ。では「質問力がある」とは具体的にどのような状態を指すのだろうか。この答えが知りたいなら、迷わず本書を読んでみてほしい。

『質問の一流、二流、三流』書影『質問の一流、二流、三流』 桐生稔著 明日香出版社刊 1760円(税込)

 著者は“社会人の伝わる話し方”のプロフェッショナル、桐生稔氏だ。『話し方すべて』『雑談の一流、二流、三流』『説明の一流、二流、三流』など、コミュニケーションのベストセラーを数多く上梓してきた桐生氏が、一流・二流・三流の質問を比べながら解説してくれる一冊となっている。

 要約者にとって特に印象的だったのは、相手との距離を縮める質問術だ。三流は相手と距離を置き、二流は「何をしたか?」で関係性を深めようとする一方、一流は「どう感じたか?」で距離を縮めるのだという。具体的には「週末は久しぶりに海に行ってきました」と言われたら、「海!いいな~!久しぶりに行って気持ちよかったのではないですか?」と返してみる。ちょっとした一言だが、相手と感情を交換できて、グッと関係が深まりそうだ。

 本書を一通り読むだけでも、公私問わず、コミュニケーションが円滑に進むようになるはずだ。質問力に自信がない方はもちろん、「自分は質問上手だ」と思っている人にも一読を勧めたい。一流の質問テクニックに驚き、すぐに真似したくなるはずだ。(庄子 結)