ネット銀行は反応それぞれ
預金より囲い込み重視か

 次に、メガバンクよりも高めの金利を付けてくるネット銀行の数字を見てみよう。さぞ良い数字を――と期待したが、肩透かしを食らった。

 銀行ごとに戦略が違い過ぎ、メガバンクのような一列比較は難しかったからだ。ただ言えるのは、本来定期預金とは長期間預けるほど適用金利が高くなるものだが、ネット銀行に限っては、各行が売りたい期間物に最も魅力的な数字を出す。

 期間限定のキャンペーン金利にはなるが、ソニー銀行は1年物で年利0.2%(2月29日まで)だが、3年物は0.05%に下がってしまう。SBI新生銀行の場合は3年物は0.35%だが、4年物は0.2%とこれまた下がる(ステージ制による金利優遇があり、最もスタンダードなクラスの場合)。片や、楽天銀行やPayPay銀行はいずれも0.02%で、この2銀行は定期預金で稼ぐつもりはないことがわかる。それより、グループ内での決済や証券との連動などを重視しているのだろう。

 それを踏まえた上で、目立つ金利を挙げていこう。

 まず1年物で高めなのはソニー銀行の0.2%、オリックス銀行の0.3%、あおぞら銀行BANKの0.21%。次に、3年物だとSBI新生銀行の0.35%、オリックス銀行の0.35%、あおぞら銀行BANKの0.3%。5年物ではSBI新生銀行の0.5%、オリックス銀行の0.4%、あおぞら銀行BANKの0.4%となる。メガバンクが10年物でも0.2%止まりであることを思えば、これらのネット銀行が高めであることは間違いない。