生き方の軸を他人軸から
自分軸に戻す方法

 敏感すぎる人が自分らしく生きる第一歩。それは、自分自身へ意識を向けることです。ここではさまざまなワークを通して、生き方の軸を他人軸から自分軸へ戻し、自己肯定感を高めていきます。

 人間関係の悩みを解決でき、今すぐコミュニケーションを円滑にするコツを知りたいと思う人もいるでしょう。しかし、小手先のテクニックを身につけても、敏感すぎる人のモヤモヤは消えません。敏感すぎる人は言動の基準が「自分」ではなく、「他人」にあります。それが、敏感すぎる人が人間関係の悩みをもつ大きな理由で、表面的なテクニックで解消できるものではありません。いきなり自分軸で考えるといっても、今どれくらい「自分自身を生きる」ことができているか、答えられる人は少ないでしょう。

書影『まんがでわかる 7日間で自己肯定感をあげる方法』『まんがでわかる 敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』(あさ出版)
著:根本裕幸、まんが:森下えみこ

 まず生き方の軸が他人になってしまっていることを自覚することが先決です。

 まんがの中のワーク(1)、ワーク(2)はあなたの意識が他者に向いている事実に気づくために行いました。1日が終わると疲れ切って、家に帰ると何もする気が起きなかったり、SNSで友達の楽しそうな様子を見て気が滅入ったり、他人と自分を比較して自己嫌悪したりするのも、他人軸で考えているからです。他人と自分を比較することで、自分へのダメ出し癖がついて、どんどん自分が嫌いになっていきます。

 私がカウンセリングで聞く悩みの多くは、他人軸から考えたあるべき姿を想像して、そうなっていない自分を責めることから生まれています。「~でなければならない」と考えるのは「社会の目」という名の他人軸で考えていることに他ならないのです。