「部下の仕事の進みが遅い…」イヤミにならずに人を動かす“魔法の言葉”とは?質問によって仕事もコミュニケーションも思い通りになる(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

 有益な情報を引き出す、交渉をスムースに進める、人を動かしてチームの成果を上げる……これらはそれぞれ別の能力のように見えるかもしれない。だが本書を読むと、すべて「質問力」につながっていることがわかる。

『頭のいい人は「質問」で差をつける』書影『頭のいい人は「質問」で差をつける』 樋口裕一著 大和書房刊 814円(税込)

 著者は『頭のいい人は「短く」伝える』『頭のいい人は「答え方」で得をする』をはじめ、話し方や書き方のベストセラーを多く生み出してきた樋口裕一氏だ。本書はそんな樋口氏が、仕事やコミュニケーションを自分の思い通りに進める「質問」の仕方を指南する一冊となっている。

 質問によって仕事もコミュニケーションも思い通りになる――このことがピンとこない人に向けて、本書の中から例を挙げてみよう。たとえば、グズグズと動き出せない部下がいるときには「ボトルネックになっていることがあるの?」と質問すればよい。相手にたっぷり自慢させて、求める情報を引き出したいときには、「一体何がきっかけで今のポジションにまで来られたのですか?」と聞けば、相手の「話したい欲求」を刺激できて、コミュニケーションがうまくいく。

 本書では、有益な情報を引き出す質問、交渉をスムースに進める質問、信頼を獲得する質問、ピンチをチャンスに変える質問、人を動かす質問が、それぞれ7~10種類ずつ、シーン別に紹介されている。読み進めるうちに、質問はまさに万能で、使いこなせばあらゆる物事がうまくいくということがわかるだろう。そのまま使えるフレーズが掲載されているため、口下手の人にもおすすめの一冊である。(庄子 結)