中国のデリバリー企業「美団」は、人口が密集する大都市・深圳(シンセン)市でドローンによる配達を実現し、2022年の実績ですでに10万件以上の配達が行われた。安全対策としてローターやバッテリーを余分に搭載したり、AIが緊急時の不時着について飛行中常に備えていたりといった、二重、三重の措置が施されている。

 また、大都市部ならではの物流ドローンの課題として、「ドローンによる騒音問題」や「新たな測位技術の確立(ビルのガラスが測位信号を乱反射するためドローンの正確な飛行が容易でなくなる)」「飛行する多数のドローンを管理する管制システムの整備」などがあったが、美団はこれをひとつずつ解決していったようである。大都市部に物流ドローンを導入するひとつのケースとして、今後参考にされていくこともあろう。

【参考】レバテックLAB
https://levtech.jp/media/article/column/detail_296/

ドローンの天敵は
やはりカラスだった?

 最後に、ドローンはやはり鳥(主にカラス)に襲われるらしい。オーストラリアでは宅配ドローンが繰り返しカラスに襲われ、一部地域でサービスの一時停止を余儀なくされたことがあった。しかしカラスもドローンを見かけたからといってむやみに襲ってくるわけではなく、カラスの縄張りに侵入すると襲われる可能性が高くなるそうである。

 牛丼のいい匂いを発散させて飛ぶドローンがカラスの目にどのように映るかは、まだわからない。牛丼のドローン配送が可能な社会を実現するためには、カラスの挙動も含めて検証していかなければならない。そのための実証実験であり、これからの展開が楽しみな分野である。