2025年卒の就活はどうなっている?「生成AIでES作成」など最新トレンド一挙解説過去最高の就職内定率を誇る2025年卒。その就活の方法にも新しいトレンドが見られる(写真はイメージです) Photo:PIXTA

2025年卒の就活が動き出している。就職・採用に関する調査、分析を行う、リクルート就職みらい研究所所長の栗田貴祥氏が、就活の最前線を語る連載の第16回。今回は、最新のデータとともに、現在進んでいる、2025年卒の最新の就活状況について解説していく。

過去最高の就職内定率
学生への追い風は顕著に

 2024年3月1日時点の大学生の就職内定率は40.3%になりました(就職プロセス調査 2025年卒)。現在の就職活動スケジュールとなった2017年卒以降、過去最高だった前年は30.3%。そこから10.0ポイント増え、引き続き過去最高を更新しました。24年2月1日時点からは16.4ポイント増加し、学生に追い風が吹く状況がますます加速していることがわかります。

 文系と理系それぞれの内定率を見ると、文系が36.8%、理系は47.8%と理系のほうが10ポイント以上高く、理系は前年同時期よりも12.5ポイント上昇しています。専攻や専門分野が明確な理系学生に対し、DX人材やGX(グリーントランスフォーメーション)人材への需要の高まりで、IT系企業 やメーカーはもちろん、多くの企業からアプローチが増えていることが一因と考えられるでしょう。

 地域別では、関東が2月1日時点より17.2ポイント増えて42.1%、近畿が19.1ポイント増えて44.2%と、増加傾向が目立ちます。2月中の学生の活動実施量を見ると、「面接選考(最終面接含む)を受けた」が3.30社で前年比+0.40社、「最終面接を受けた」が1.82社で前年比+0.23社となり、平均社数が増加しています。