1970年代生まれvs1930年代生まれ、「脳の大きさ」が違う意外な理由Photo:PIXTA

人間の脳は世代を追うごとに大きくなっている

 人間の脳は、世代を重ねるごとに大きくなっていることが、新たな研究で明らかになった。研究グループは、脳のサイズが大きくなることで脳の予備能が高まり、それが認知症の発症リスクの低下に寄与している可能性があると考察している。米カリフォルニア大学デービス校アルツハイマー病研究センター所長のCharles DeCarli氏らによるこの研究の詳細は、「JAMA Neurology」に3月25日掲載された。

 この研究では、1925年から1968年の間に出生したフラミンガム心臓研究参加者3,226人(女性53%)の脳MRIのデータを用いて、出生年代により頭蓋骨および脳の容積に差が認められるのか否かを検討した。

 これらの参加者の中に認知症患者や脳卒中の既往歴のある人は含まれていなかった。参加者の脳MRIは、1999年3月18日から2019年11月15日の間に実施され、実施時の対象者の平均年齢は57.4歳(範囲45~74歳)だった。