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シリコンバレーで考える 安藤茂彌

若い世代は大胆な雇用調整も厭わず
それよりも日本企業のグローバル化を望む

安藤茂彌 [トランス・パシフィック・ベンチャーズ社CEO、鹿児島大学特任教授]
【第66回】 2013年4月15日
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 パナソニックの大坪文雄会長が6月末の総会で辞任することが報じられた。引責辞任とのことである。大坪会長が社長を勤めた期間(2006年から2012年まで)とパナソニックの業績を対比してみると次の通りになる。

 同様に、業績の悪化しているシャープとソニーについても、社長の在任期間と業績の推移を重ね合わせてみると次の通りになる。シャープの片山幹雄会長は、2007年から2012年まで社長を務めた。その間のシャープの業績は次の通り推移した。

 ソニーのハワード・ストリンガー取締役会議長は、2005年から2012年まで社長を務めた。その間のソニーの業績は次の通り推移した。

 シャープの片山幹雄会長は、昨年の総会で業績悪化の責任を取って代表権のない会長に就任した。ソニーのストリンガー取締役会議長は、会長就任の意向を示したそうだが、取締役会が反対して、会長には就任させずに、取締役会議長に就かせたという。それに対し、大坪会長は現在に至るまで代表権のある会長として君臨していた。3社の中ではパナソニックがガバナンスがもっとも不徹底であった。

 3人の経営者に共通するのは、外部の競争相手の変化を見てこなかったように思われることだ。この期間に海外のエレクトロニクス業界ではものすごい変化が起きていた。こうした変化に対応せずに、社長であり続けたことに重大なガバナンスの問題があると思う。筆者は前社長の弁解も推測しながら経営の問題点を掘り起こして行きたいと思う。

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安藤茂彌 [トランス・パシフィック・ベンチャーズ社CEO、鹿児島大学特任教授]

1945年東京生まれ。東京大学法学部卒業後、三菱銀行入行。マサチューセッツ工科大学経営学大学院修士号取得。96年、横浜支店長を最後に同行を退職し渡米。シリコンバレーにてトランス・パシフィック・ベンチャーズ社を設立。米国ベンチャービジネスの最新情報を日本企業に提供するサービス「VentureAccess」を行っている。VentureAccessホームページ


シリコンバレーで考える 安藤茂彌

シリコンバレーで日本企業向けに米国ハイテクベンチャー情報を提供するビジネスを行なう日々の中で、「日本の変革」「アメリカ文化」など幅広いテーマについて考察する。

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