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100m走10秒01、奪三振記録、W杯優勝…
スーパー高校生アスリート大活躍の理由

相沢光一 [スポーツライター]
【第250回】 2013年5月7日
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 スポーツ界では今、スーパー高校生が熱い視線を集めている。

 まず陸上短距離の桐生祥秀(京都・洛南高3年)。世間を驚かせたのは4月29日に行われた織田記念陸上男子100mだ。10秒01のタイムをたたき出し優勝したが、これはジュニア世界タイ記録。ジュニアは19歳以下のカテゴリーで、この年代の世界最速男になったわけだ。しかも桐生はまだ17歳。伸びしろは十分にあり、日本人で初めて10秒を切るのではないかと人々に衝撃を与え、にわかに時の人となった。

 そして5月5日に行われたセイコー・ゴールデングランプリ陸上で桐生は大会の目玉的存在になり、その走りに注目が集まった。とはいえ10秒の壁を越えるというアジア人にとって未知の領域の記録が、そうすんなり出るわけがない。場所は国立競技場。多くの人が見守る初の国際試合で、しかも1.2mの向かい風という悪条件も重なり10秒40の3位という結果に終わった。

 とはいえ、9秒85の自己記録を持つマイケル・ロジャース(アメリカ)、同9秒91のデリック・アトキンス(バハマ)に次いで3位に入り、同9秒97のムーキー・サラーム(アメリカ)より先着したという事実は、桐生が条件さえ整えば10秒の壁を破るポテンシャルを持っていることを示していると言えるだろう。

数多の先達が挑んで果たせなかった
アジア人「10秒の壁」突破の日も近い!?

 それにしても凄い高校生だ。これまでも10秒切りの期待を抱かせる日本人スプリンターは数多くいた。10秒00の日本記録を持つのは伊東浩司氏。この記録は1998年のバンコクアジア大会で出したもので伊東氏は28歳。タイムを縮めるためのさまざまな研究や工夫、きつい練習を重ねてここまでたどり着き、その後はレースに出場するたびに10秒切りが期待された。しかし、10秒の壁はあまりにも高く、越えられぬまま現役を終えた。伊東氏の後も、長年日本短距離界のリーダーを務めた朝原宣治氏、2003年世界陸上200mで3位に入るという快挙を成し遂げた末続慎吾氏などがチャレンジし続けたが、跳ね返された。

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相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


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