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山崎元のマネー経済の歩き方

資産運用管理ルールのつくり方

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第35回】 2008年6月10日
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 サブプライム関連の証券化商品で損失を出した金融機関、事業会社は、わが国にも数多い。6月は株主総会の季節だから、損失を株主にどう説明するか頭が痛い経営者や財務担当者がいるはずだ。他方、損失の責任を追及するに当たって、ポイントはどこかと考えている投資家もいるに違いない。

 ポイントは、資産運用の管理ルールの有無と内容だ。会社の資産を証券化商品や債券などで運用するにおいて、独立した運用ルールを定めていないようでは「話にならない」し、ルールがある場合はその内容の適否が問題だ。

 今回の損を教訓に将来同様の損失を発生させないように、また、株主への言い訳のためにも、運用管理ルールをつくりたい方がいるだろうから、ルールづくりの要諦をお伝えしておこう。

 運用ルールの作成には想像力が要る。何にいくら投資されるだろうかといった、具体的な運用資産の状態を思い浮かべること、与件の変化(たとえば投資した債券の価格や格付けの下落)がどう起こるかを想像すること、その場合に、運用担当者が具体的にどう行動すると適当なのかを考えることなどが必要だ。

 まず、どのような金融商品に投資していいのかを明確に決めることが大切だ。デリバティブを組み込んだ、いわゆる仕組み商品や証券化商品など、新しいタイプの商品については、個別にポジティブリストに載せない限り投資できないようにルール設定するほうがいいだろう。たとえば、債券でAA(ダブル・エー)格以上のものに投資していい、とだけ定めておくと、信用度の高い発行体の債券を加工してデリバティブを組み込んだ仕組み債のような商品が排除できなくなる。金融商品を販売する側から見ると、実質的になんでも売れるセールスのしやすい相手になってしまう。まして、今回のサブプライム問題では、格付け会社が信用できないことがわかった。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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