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週刊・上杉隆

チベットの声に耳を塞ぐ“親中”福田政権の過剰な配慮

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第25回】 2008年4月17日
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 どうやら、北京には「西」からの強烈な逆風が吹き始めているようだ。胡錦濤国家主席は、西蔵(チベット)のみならず、さらにその先の西洋からの非難の嵐に直面している。北京の街も、ひどい黄砂以上に、そうした風に翻弄されている。

 聖火リレーへの妨害行為が世界中に広がっている。3月10日、チベットで発生した暴動に端を発した中国政府への批判は、世界各地に飛び火し、北京オリンピックの開催をも揺るがしている。

 先頭を切って中国批判の狼煙を上げたのは英国のチャールズ皇太子だ。ダライ・ラマ14世と長く交友関係にあるチャールズ皇太子は、中国からの招待状に明確に「ノー」を突きつけたのだ。

 以降、米映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏、アイスランドの国民的歌姫ビョーク氏らが続き、かねてよりチベットの人権活動を行ってきた米俳優のリチャード・ギア氏やブラッド・ピット氏らもその流れに与した。

 さらに、世界各国の首脳らも次々と五輪開会式へのボイコットを表明している。とりわけ人権問題に鈍感だというレッテル貼りを何よりも恐れる欧州の政治家たちは、先を争うようにして中国批判を展開している。

 大統領予備選の真っ只中にある米国も例外ではない。クリントン、オバマ、マケインの3候補がそろって、ブッシュ米大統領の開会式への欠席を求めている。

世界中で非難の嵐の中
日本だけは中国を擁護

 ところが、こうした動きの一方で、「東」からは、優しいそよ風が吹いているようだ。4月9日付の中国『人民日報』は次のように書いている。

〈日本の町村信孝官房長官は8日の記者会見で「北京五輪はスポーツの祭典であり、全世界の人々が北京五輪の成功を期待している。この意味から言って、暴力的活動を伴う抗議行動は断じて好ましいものではない」と述べた。

 高村正彦外相も同日、別の会見で「暴力は良くない」「いかなる理由であれ、聖火リレーを暴力で阻止する行為には賛同できない」と述べた〉(『人民日報』電子版)

 5月に胡錦濤主席の訪日を控える福田政権の中国への気の遣いようは尋常ではない。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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