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ディズニー こころをつかむ9つの秘密
【第5回】 2013年5月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
渡邊喜一郎

なぜ、東京ディズニーランドは飽きられないのか?
―情報をコントロールして「飢餓感」をうみ出す方法

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テレビや駅の広告、テレビ番組の中で紹介されるイベント…なぜ、東京ディズニーランドのブランドはこの露出量がありながら保たれるのでしょうか?そこには、開業時から徹底して行われたブランディングの仕組みづくりがあったのです。

情報量も意識的に増減させる

 開業当時、メディアには、たくさん東京ディズニーランドに関する報道が出ました。今も新しい施設やお店がオープンすると一時的にあらゆるテレビ、雑誌やネットなどで取り上げられますが、あのような勢いでした。ありがたいことでした。それはそのまま、東京ディズニーランドのPRになるからです。

 しかも、そのほとんどが、ディズニーによってチェックを受けたもの。あるいは、しっかりディズニー側がアテンドして作られたものでした。不本意なイメージのものは外には出ない。

 ブランドコントロールされた情報だけが、報じられることになる。これが、どれほど東京ディズニーランドの成功に寄与したか、ブランドイメージの向上に役に立ったか、ご想像いただけると思います。

 ところが一方で、当時のカウンターパート、ノーム・エルダーは、私にこうも言っていたのです。

「重要なことは、マスコミに露出し続けることではない。永続的に取り上げてもらうということだ」

 要するに、あまりに露出し過ぎるな、ということです。露出し過ぎると読者や視聴者から飽きられてしまう。マスコミにとっても、新鮮味がなくなってしまう。出し惜しみも心がけよ、というのです。

 では、一体どのようなコントロールをしていたのでしょうか?

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渡邊喜一郎

1959年生まれ。1981年、大卒/高卒の定期採用2期生として、オリエンタルランド入社、運営本部マーケティンググループに配属。東京ディズニーランドのオープンに向け、マーケティング全般に携わった。当時はまだ確立していなかった集客、ブランド構築、知名度向上からツアー企画やプライシングなどのしくみづくりまでを行い、2年目に目標の入場者数1000万人を達成した。開業後はリピーター獲得、マスコミ戦略策定など新しい試みの仕掛け人として活躍したのち開発部に異動、オフィシャルホテルオープン、ディズニーリゾート全体の開発を手がけた。 東京ディズニーランドで得たマーケティングの経験を活かし日産自動車、現タカラトミーなどを経て、メディア工房取締役常務執行役員を務める。2012年に新会社の代表取締役に就任、スマートフォン事業、EV事業等を手がけている。


ディズニー こころをつかむ9つの秘密

東京ディズニーランドの開業前からブランディング、集客などからプライシングまで携わり、開業後はリピーター獲得、オフィシャルホテルのマーケティングなどを担った伝説のマーケターが、ディズニーの神髄を初めて語る。この連載では、今まで語られてこなかったマーケティングの秘密を記した書籍の中からトピックをご紹介します。

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