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部下に悩む 上司のための心理学
【第13回】 2009年8月4日
著者・コラム紹介バックナンバー
衛藤信之 [心理カウンセラー]

“相手を演じてみる”ことで、部下の気持ちを知る技術

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 前回紹介した、上司と部下の意見が対立したときなどに行なう「ハーフアンサー」という手法の基本的な考え方は、自分の都合だけを押し通すのではなく、お互いが最大のメリットと最小のデメリットを得られるような方法を探っていくというものでした。

 そのため、「相手の立場から考えてみる」という視点が、どうしても必要になります。ただ、このような視点を持つためには、ある程度の訓練や経験が必要になります。

 心理学には、違う立場の考え方に気づいてもらう手立てがあります。参考までに、代表的な例を2つほど紹介しておきましょう。

「役割交換法」でお互いに相手の立場になる

 まず、「役割交換法」という手法です。

 たとえば意見が合わない2人の人、「Aさん」と「Bさん」がいたとします。

 Aさんは「Bさんに資料を集めてもらいたい」と思っています。ところがBさんは「資料を集めてほしければ、具体的にどんな資料が必要かを言ってほしい」と思っています。Aさんは「いいから、とにかく自分で良さそうだと思う資料を集めて来い」と指示を出します。しかし、Aさんの指示に納得できないBさんは、この指示に反発してしまう。こんな状況を想定してみます。

 AさんはBさんに対し、「だいたいでいいから資料をもって来いよ」と不満を抱きます。一方のBさんはAさんに対し、「どうしていつも曖昧な依頼しかしないんだ」と腹を立てています。

 こんなときに有効なのが「相手と立場を交換し、意見を主張してみる」という試みです。

 Aさんは、Bさんの立場に立って意見を主張します。Bさんは、Aさんの立場に立って意見を主張してみるのです。たとえば、こんなふうになるでしょう。

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衛藤信之 [心理カウンセラー]

日本メンタルヘルス協会代表。心理学の学派や権威にとらわれずに、難しい理論を面白おかしく説明できる逸材として、語りでは吉本風心理学の異名をとる。心理カウンセラーのなかでは顧問企業数はトップクラス。講演や研修を行うかたわら、全国で心理学のゼミナールを開催。著書に『心時代の夜明け』(PHP研究所)などがある。


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