ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
なぜあの会社はNo.1なのか?
【第10回】 2013年6月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
坂上仁志 [株式会社フォスターワン代表取締役社長、経営コンサルタント、弱者必勝のランチェスターNo.1戦略の第一人者として日本人として初めてロンドンで海外講演を行う。早稲田大学講師(2011年)]

クリエイターの生涯価値を高めるサービスを提供
株式会社クリーク・アンド・リバー社 代表取締役社長 井川 幸広氏インタビュー

1
nextpage

「ニッチトップ=小さくてもNo.1」の会社をご紹介する本連載。今回は5万人のクリエイターとパートナー契約を結び、映画・TV・ゲーム・Web・出版物等のコンテンツの企画・制作及び派遣を展開する株式会社クリーク・アンド・リバー社。全TV番組の約45%に同社スタッフが関わり、そのコンテンツ制作量はゲームタイトル数が約300、Webサイト数が約6,000、電子書籍が約15,000タイトルを誇る。また、アジアを中心に海外展開も積極的に行っている。同社代表の井川幸広氏に、その戦略を聞いた。

【会社概要】
株式会社クリーク・アンド・リバー社
◎この会社のここがNo.1:コンテンツの制作本数でNo.1
◎事業内容:コンテンツの企画、制作、出版、ライツ・マネジメント業務など
◎設立:1990年3月
◎業績等:売上高:190億円、経常利益:10.9億、経常利益率5.7%、自己資本比率51.6%
◎本社:東京都千代田区麹町2丁目10番9号C&Rグループビル
◎ホームページ:http://www.cri.co.jp/

全テレビ番組の約45%の制作に同社のスタッフが関わる

――坂上:株式会社クリーク・アンド・リバー社の事業内容と、どのような点でNo.1なのかを教えてください。

井川:当社はクリエイターの方々と共に「エージェンシー」「プロデュース」「ライツ・マネジメント」の3つ事業を行っています。最も売り上げが大きい事業はエージェンシーの分野、次いでプロデュースの分野ですね。当社とパートナー契約を結んでいるクリエイターは約5万人。このクリエイターの登録数でNo.1ですし、当社が制作するコンテンツの数もNo.1です。

井川幸広(いかわ ゆきひろ) 株式会社クリーク・アンド・リバー社代表取締役社長。1960年生まれ、佐賀県出身。毎日映画社に入社後、23歳のときにフリーのテレビディレクターとして独立する。多くのドキュメンタリー番組を制作する一方、コンサルティングや事業企画にも携わる。1990年に株式会社クリーク・アンド・リバー社を設立し、現職へ。「プロフェッショナルの生涯価値の向上」と「クライアントの価値創造への貢献の実現」のため、クリエイターのみならず、医師、弁護士、公認会計士などを対象としたグループ会社を次々に設立している。

――坂上:クリエイターの派遣や紹介とは、どのような方をどこへ派遣するのですか。

井川:例えばディレクターをテレビ局へ派遣したり、Webディレクターを広告代理店に紹介したりしています。最近では、どの企業でも自社のホームページを持っていますので、ウェブ関連のクリエイター、ウェブデザイナーなどを一般企業へ派遣することも多くなっています。

 テレビディレクターの場合、高い視聴率を上げられる有能な方でも、全員がテレビ局のプロデューサーから指示、命令を受けて作品をつくっています。彼らに作品をつくる場を提供するためには、テレビ局などに派遣できるポストや番組を数多く持っていることが重要です。現在、当社には700名のテレビディレクターがおります。多くの企業の中にクリエイティブな仕事ができるポストを確保しており、そこに当社とパートナー契約を結んでいるクリエイターが行って仕事をする、というイメージですね。

――坂上:ほぼすべてのテレビ局にスタッフを派遣しているということですね。

井川:そうですね。現状、日本のテレビ番組の約45%に当社のディレクターがかかわっています。実は、この分野に関しては韓国の方が進んでいます。韓国では約1,350名の当社スタッフが、全番組の約85%に関わっています。

――坂上:パートナー契約数は、同業他社と比較してどれくらいの差があるのでしょうか。

井川:実は、競合といわれる企業はほとんどありません。ただ、ある部分は競合となるものの、別角度から見ると補完関係となっていることが少なくありません。ただ、当社は1,000社のプロダクションとパートナー契約を結んでいます。そのため、ある番組では競合となっても、他の番組では協力して作品を制作している、ということが多くあります。当社は業界内ではアメーバのような存在ですので、そもそも比較をする同業他社がありません。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55

いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55

トレーシー・カチロー 著/鹿田 昌美 訳

定価(税込):本体1,600円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
子どもの豊かな心を育て、頭と体を伸ばしていくために親が知っておきたいことについて、最新の科学研究をもとに「最も信頼」できて「最も実行しやすい」アドバイスだけを厳選して詰め込んだ貴重な本。子にかけるべき言葉、睡眠、トイレトレーニング、遊び、しつけまで、これ一冊さえ持っていれば大丈夫という決定版の1冊!

本を購入する
著者セミナー・予定
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


坂上仁志(さかうえ・ひとし) [株式会社フォスターワン代表取締役社長、経営コンサルタント、弱者必勝のランチェスターNo.1戦略の第一人者として日本人として初めてロンドンで海外講演を行う。早稲田大学講師(2011年)]

一橋大学卒、新日鉄、リクルートなどNo.1企業に勤務後、ゼロから人材企業を立ち上げ小規模ながら売上・利益・利益率で日本一の実績をつくる。3年で日本一の会社を立ち上げた「実績」を持つ日本で唯一人のランチェスター協会正式【認定】インストラクター。ランチェスターNo.1戦略の第一人者として、日本人として初めてランチェスター戦略の海外講演をロンドンで行う。2011年度には早稲田大学講師を務める。
主な著書に、『ランチェスター経営戦略』『ランチェスター営業戦略』(いずれも明日香出版)、『日本一わかりやすい経営理念のつくりかた』『日本一わかりやすい会社のつくり方』(中経出版)等がある。


なぜあの会社はNo.1なのか?

経営とは「際立つ」ことです。つまり、差別化されること。そして、No.1になることが重要。
この不況下でも好業績を出している企業の特徴はNo.1であること。
では、No.1になった企業とはいったい何をしてNO1になれたのか?
どんな工夫をしてNO1になれたのか?
そして、どうNo.1であり続けているのか? 
実際にNo.1の会社の事例をご紹介する。一般にマスコミで報道されている会社は、決して本当にいい会社なわけではない。
「ニッチトップ=小さくてもNo.1」を提唱するランチェスターNo.1理論の著者、坂上仁志がランチェスターの視点から、ホンモノのNo.1になる秘訣を解説する。

「なぜあの会社はNo.1なのか?」

⇒バックナンバー一覧