厚労省も認める
「水際作戦」の違法性

尾辻かな子議員(民主党)。鋭い質問で、厚労省・自民党から「水際作戦は違法」という回答を引き出した(「参議院インターネット審議中継」よりキャプチャ)

 2013年6月20日の厚生労働委員会では、尾辻かな子議員(民主党)による質疑が行われた。尾辻氏は、衆議院・厚生労働委員長の柚木道義議員(民主党)に対し、現行生活保護法での取り扱いが改正案でも維持されることを確認した。

 柚木氏は、

「書面で行うことが原則とされていますが、口頭による申請も、申請の意志が明確であれば従来通り認めるということでありまして」

 と、従来の扱いが変わらない旨の答弁を行った。また、田村厚労相も、

「本人に申請の意志があれば受理をしなくてはならないのでありまして」

 と、生活保護法改正案に列挙されていた書類の添付が申請時の要件ではない旨を答弁した。さらに、

「非要式行為ということでよろしいでしょうか」

 と食い下がる尾辻氏に、田村厚労相は、

「あの、要式行為ではないということで、そういうことです」

 と答弁した。

尾辻かな子氏の質問に回答する村木厚子氏(厚生労働省 社会・援護局長)(「参議院インターネット審議中継」よりキャプチャ)

 この日、尾辻氏は、厚生労働省 社会・援護局長の村木厚子氏に対しても、改正案が「水際作戦」の強化となる可能性に関する質疑を行った。尾辻氏は、道中隆氏(関西国際大学教授・社会福祉学)の著書から、「水際作戦」のさまざまな手法を引用し、そのすべてに対し、村木氏から「違法です」という回答を引き出した。たとえば、生活保護の申請者に対する、

「あなたはまだ働ける年齢だから保護は受けられませんね」

 というケースワーカーの発言に対する村木氏の見解は、

「働ける年齢だからということで保護が受けられないという一律の扱いは、窓口の扱いとしては間違っております。稼働能力があっても、現に働くところが見つからないために困窮をしているということであれば、生活保護の受給が可能なケースがあるということでございます」

 であった。