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労働市場最前線Ⅱ

【「アジアの“働く”を解析する」第2回】
日本では大学で得た専門性は評価されない!?
浮き彫りになる産学間の接続の弱さといびつさ

豊田義博 [リクルート ワークス研究所 主幹研究員]
【第16回】 2013年7月4日
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 アジア諸国の労働の実態を探索するこのシリーズ。2回目となる本編では、大学を卒業し、社会に出ていくプロセスに着目する。彼らは、いつ、自身の進路を決め、どのような方法で就職先を探し、どのように自身を売り込んでいるのだろうか?

早く決めるか、卒業後に決めるか、
それとも就職活動で決めるのか

 職業や職種といった進路を決めるのはいつ頃か。各国の特徴は、「早期決定派」(中学、高校といった中等教育の時点、あるいは、大学1、2年時の前期までに決める)、「後期決定派」(専門の学習が深まり、就職活動も始まる大学後期に決める)、「卒後決定派」(大学を卒業してから決定する)という三つの比率に注目することで浮かび上がる。(図表1)。

 早期決定派の比率は、親をはじめとする近親者からの影響度、高等学校以降の教育システム(高等学校のコース編成、大学進学率、入試倍率、受験制度など)によって変化するものだ。

 多くの国の数字が近似している中で、ベトナムが突出して高く、高校卒業までに3割、大学前期までに5割以上の人が進路を決定している。欧米諸国の一例として掲載したアメリカの数値に匹敵する水準だ。

 中等教育時点において、職業に関する意識づけを行い、仮決定を促進する欧米では、総じて早期決定派が高いと考えられるが、ベトナムは単科大学が多く、大学の専攻を決定する時点で自身の職業を決める傾向が強いことが要因だと考えられる。

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豊田義博 [リクルート ワークス研究所 主幹研究員]

(とよだ よしひろ)1983年東京大学卒業後、リクルート入社。新卒採用広報の制作ディレクター、就職ジャーナル・リクルートブックなどの編集長を経て現職。主な著書に『就活エリートの迷走』(ちくま新書)、『新卒無業。』(共著/東洋経済新報社)、『「上司」不要論』(東洋経済新報社)などがある。
リクルート ワークス研究所ホームページ


労働市場最前線Ⅱ

2011年1月からスタートし2012年7月まで続いた『ワークス研究所の労働市場「最前線」』の第2弾。新卒就職、非正規社員、シニア世代の再就業、労働法制……、日本労働市場には多くの課題があり、それは業種や規模の大小を問わず、すべての企業に関係する事だ。本連載ではリクルートワークス研究所の研究員のみならず、リクルートグループ内で「労働」に深く関わる識者からの、最新の労働市場分析や提言をお届けする。

「労働市場最前線Ⅱ」

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