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労働市場最前線Ⅱ

【「アジアの“働く”を解析する」第3回】
日本の転職常識はアジアの非常識!?
アジア諸国の転職調査から見える意外な実態

萩原牧子 [リクルートワークス研究所研究員]
【第17回】 2013年7月18日
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 彼らはころころ転職する――。

 外国人社員のリテンション(定着)に頭を悩ます日本企業は多い。現地法人においては、日本と同じ雇用システム(長期雇用を前提に採用し育成する)は通用しないのではないか。そんな議論も重ねられている。

 本当に彼らは転職を繰り返すのだろうか。また、一方で、日本人はあまり転職しないという認識は正しいのだろうか。各国の転職実態をみていきたい。

 まず図表1に転職回数の平均値を示した。これまでも雇用の流動性を示す指標として活用され、先進国と比べて日本が低いといった特徴が語られてきた数値だが、今回のデータにおいても、日本がもっとも低い。逆に高めなのがインドネシア、マレーシア、タイで、日本はインドネシアの約半分しかない。ただし、冷静に見るといずれも一回前後とさほど大きな違いは見られないデータでもある。

転職経験者の割合が最も高いのは
実は日本の女性!

 詳細をみるために、20代と30代とにわけ、男女別に転職回数の分布を見てみたい(図表2)。

 まず20代をみると、転職未経験者の割合は、日本だけでなく、韓国男性(81.8%)やアメリカ男性(72.9%)でも高いことがわかる。韓国男性については、先述(コラム1回目)のとおり、入社年齢がそもそも高いことが影響しているのだろう。

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萩原牧子 [リクルートワークス研究所研究員]

(はぎはら まきこ)2001年大阪大学大学院修士課程(国際公共政策研究科)修了後、リクルートに入社。人材総合サービス営業部で、関西、関東の流通・サービス、メーカー、IT業界などを担当し、採用から育成、組織活性などの営業に従事。2006年4月より現職。 首都圏で働く人を対象にした「ワーキングパーソン調査」の設計を担当しつつ、個人の就業選択やキャリアについてデータに基づいた分析、検証を行う。


労働市場最前線Ⅱ

2011年1月からスタートし2012年7月まで続いた『ワークス研究所の労働市場「最前線」』の第2弾。新卒就職、非正規社員、シニア世代の再就業、労働法制……、日本労働市場には多くの課題があり、それは業種や規模の大小を問わず、すべての企業に関係する事だ。本連載ではリクルートワークス研究所の研究員のみならず、リクルートグループ内で「労働」に深く関わる識者からの、最新の労働市場分析や提言をお届けする。

「労働市場最前線Ⅱ」

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