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テレビをこんなにつまらなくした真犯人は誰だ!?
視聴率とクレームの狭間で潰される制作現場の悲鳴

横山 渉,岩見 杏
2013年7月5日
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 また、テレビが魅力のあるコンテンツを提供できなくなってきたこと以外に、今までテレビに時間を割いていた視聴者が、テレビ以外のことに時間を使うようになってきたことも大きい。主に挙げられたのが「インターネット」「ソーシャルゲーム」だ。

 視聴者の多様化したニーズに対し、インターネットはコンテンツ数でテレビを圧倒した。また速報性でも、放送時間にならなければ報じられないニュースより、常時更新されるインターネットの方に分があるのは明らかだ。

現場がクレームに過敏になった
視聴者の顔色を見過ぎて飽きられる?

 それでは、テレビは再び若者の支持を取り戻し、復活することができるのだろうか。ゴールデン帯の番組を担当する若手ADに話を聞いた。

 「なぜテレビが同じような内容の番組になるのかと言えば、1つには現場がクレームに過敏になっているということがあります。クレームの電話をぞんざいに扱うとそれをネットで拡散されたり、クレームを局ではなくスポンサー企業に入れられたりする。結果的に、クレームの電話1本で番組の内容が変わることさえあります」

 実際に、ある番組の会議では「今週連絡があったクレーム一覧」が配られ、どう対策するかを話し合うこともあるという。このADは、「クレームの入らない安全運転を心がけるあまり、型にハマった番組ばかりになったのではないか」と推測する。

 社会が成熟するにつれ、サービスに対する消費者の目は厳しくなるもの。テレビマンが視聴者に気配りしなくてはいけない状況は、今後も変わりそうにない。しかし、前出の声にもあるとおり、視聴者の顔色を見過ぎると、逆に彼らを魅了する面白い番組はつくれなくなってしまう可能性がある。テレビをつまらなくする真犯人はテレビマンなのか、それとも視聴者なのか……。

 いずれにせよ、各局は視聴者の新しいニーズも考慮しながら、もっと体系的に戦略を練る必要はないのか。各局の番組のつくり方や特徴について尋ねた。

 「日テレはテロップや音楽などの演出を多めにして、主婦が家事をしながら見ることができる番組づくりをしているようです。TBSは若者を切り捨て、対象を中高年の視聴者に絞った番組づくりに舵を切った印象がある。そしてテレ朝は、制作にかかる予算が今後減っていくことを考慮に入れ、どうすれば少ない予算で面白い番組ができるかという命題にいち早く取り組んできた過去があり、それが功を奏しているように見えますね」(AD)

 テレビ局も様々な手法で、視聴者の取り込みに苦慮していることがわかる。

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