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世界初をつくり続ける東大教授の「自分の壁」を越える授業
【第1回】 2013年7月26日
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生田幸士 [東京大学 先端科学技術研究センター、情報理工学研究科システム情報学専攻教授]

なぜ、「世界初」をつくり続けられるのか?
「バカ」の力が世界を変える!
「そこそこどまり」に効く、東大名物教授の思考と発想の新ルール

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医用ロボットというジャンルをつくり出した東大名物教授は、なぜ、「世界初」を次々に生み出し続けられるのか?その思考と発想には「バカ」というキーワードが隠されていた!そこそこどまりで終わらない・その他大勢から突き抜ける自分になれる、新しい思考のルールを初公開! 

バカの力が日本を救う

 みなさんはじめまして。
 東京大学大学院教授の、生田幸士です。わたしの専門はロボット工学。しかも鉄腕アトムやガンダムのようなヒト型ロボットではなく、工場で自動車を組み立てるような産業用ロボットでもなく、医療分野で活躍する医用ロボットをつくっています。

 これまでわたしは、さまざまなロボットを開発してきました。いちばん最初につくったのは、ヘビのような形をした、くねくねと動くロボット内視鏡です。その後も、光によって動くナノレベル(1ナノメートル=10億分の1メートル)の医用ロボットなど、さまざまな「世界初」のロボットをつくってきました。もっと正直にいうなら、「医用ロボット」というジャンル自体をつくり、そして大きくしたのもわたしと言えるでしょう。ありがたいことに2010年には紫綬褒章までいただくことになりました。

 しかし、わたしの研究は最初から高い評価を受けたわけではありません。むしろ最初のころは学会での評判も散々で、みんなからバカにされました。

「ロボットで医療をする? SF映画の見過ぎじゃないの?」
「医者でもない工学の人間が、医療だって?」
「夢物語はいいから、もっと地に足の着いた研究をしなさい」


 さらにいうなら、学生時代のわたしは優等生だったわけではありません。たとえば大学受験のときも、第一志望の学科には点数が足りず、当時かなり不人気だった学科(金属材料工学科)で学ぶことになりました。率直なところ、いまわたしの研究室で学んでいる東大生たちは、受験と言う側面だけ見れば学生当時のわたしよりもはるかに優秀です。

 そんな彼らに対して、わたしは口を酸っぱくして言っています。

「もっとバカにならなアカンよ!」
「いくらまじめに研究やってても、どこかで壁にぶつかるよ。その壁を突破するには、バカになるしかないんよ」

 言葉で説明するだけではありません。東大生たちにバカになってもらうため、わたしは毎年「バカゼミ」という特別講義を開講し、思いっきりバカバカしい研究テーマに取り組んでもらっています。最近ではちょっとした東大名物となってきました。

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生田幸士 [東京大学 先端科学技術研究センター、情報理工学研究科システム情報学専攻教授]

 

1953年大阪生まれ。大阪府立住吉高等学校卒。大阪大学にて金属材料工学科と生物工学科を卒業後、修士課程を経て、東京工業大学大学院制御工学専攻博士課程修了。工学博士、カリフォルニア大学研究員、東京大学専任講師、九州工業大学助教授、名古屋大学教授を経て2010年4月より東京大学教授。 医用マイクロマシン、医用ロボットの世界的先駆者。2010年紫綬褒章受章。文部科学大臣賞(研究功績者)、米国ラボラトリオートメーション学会功績賞、市村学術賞、グッドデザイン賞、ロボット学会論文賞など、受賞30件以上。IEEE主催マイクロマシン国際会議(MEMS’94)大会長。 新原理・新概念にこだわり、世界初の研究を次々につくり出している。また、助教授時代から『バカゼミ』『卵落とし大会』『カレーの日』など様々なイベントを開催し、凝り固まった日本の若者の頭をとことん柔らかくし、独創性を伸ばす創造性教育にも尽力。高校などへの出前授業も多数。NHK『爆笑問題のニッポンの教養』『ようこそ先輩』『ETV特集』、TBS『夢の扉』などテレビ出演も多々あり。趣味はウォルト・ディズニーの研究。

 


世界初をつくり続ける東大教授の「自分の壁」を越える授業

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「世界初をつくり続ける東大教授の「自分の壁」を越える授業」

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