伝えたい情報を直感的にわかるように、グラフィカルに表現する「インフォグラフィック」。この「相手がぱっとわかるように工夫する」という考え方のクセそのものが、コミュニケーション上手にしてくれるはず。本連載は、情報をよりわかりやすく、という枠を超え、発想そのものを広げるための教科書だと思ってください。どうやってこのアウトプットに辿り着いたか、発想のスタート地点から解説していくことで、「考え方のプロセスと構造」がわかります。第6回は色のないモノでつくった色モノのインフォグラフィックです。

こだわりと憧憬が生んだ
色モノのインフォグラフィック

 僕は子どもの頃から異常なまでに、<色>のことを考えるのが好きでした。そして色へのこだわりは52歳となったいまでも相当なもので、というかますます強くなっているかもしれません。なにしろ、16年前に自分の会社を作って付けた名前が<(有)ブルー・オレンジ・スタジアム>ですから。

 好きな2色と野球場という直球な発想です。その前から、服やら雑貨やらなんでもこの2色で揃えたり、野球道具に至ってはグラブ、スパイク、ウェア類、バッグはブルーとオレンジのカラーリングでオーダー。小物まで徹底的にこの2色で統一してるんです。

 色が好きだからというわけじゃなかったけど、絵はまあ少しは上手かったので、調子こいてその後、東京芸大油絵科を受験して3浪までしたものの断念。人生ドロップアウトしかかったのち、出版の世界に潜り込んでなんとかここまで来た次第。だから、インフォグラフィックにそそられるのも、入れなかった世界への憧憬なのかもしれません。

 さてそんな自分語りが必要だったわけが、今回のインフォグラフィックに含まれていますので、まずどうぞ。

「女性タレント」の持つイメージを色に置き換え <br />「カラーチャート」でマトリクス化してみるとグラフィック作成/小宮山秀明
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 はい、<色モノ>です。そしてダブルミーニング的に別の視点からも<色モノ>なわけですが、それはもうひとつの自分語り含め後述しますね。