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宅森昭吉の景気の「気」を読む

「今年の漢字」の募集始まる
「倍」が当選すれば金融政策の認知度も向上

宅森昭吉 [三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト]
【第2回】 2013年11月1日
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 毎年12月に京都・清水寺で同寺の森清範貫主が揮毫し、テレビのニュースなどで流れる「今年の漢字」は、いまや年末の風物詩と言える。これは日本漢字能力検定協会が1995年から実施しているイベントだ。

 一年を振り返り、その年の世相を表す漢字一字を、11月1日から12月5日までの期間に全国から広く募集し、最も応募数の多かった漢字が「いいじひとじ」のゴロ合わせである「漢字の日・12月12日」(土・日の場合は平日)に発表される。このイベントは今年で19回目を迎えるが、振り返ると選ばれた漢字がその年々の景気の良し悪しを映しているように感じられる。

景気の良し悪しと
「今年の漢字」の関係は

 まず景気の悪い時の例を挙げると、97年と98年は「倒」と「毒」で、暗い漢字が選ばれた。不良債権の毒が日本中に回り大手銀行や証券会社が破たんした。08年リーマンショックの年は「変」だった。FRB議長に「100年に1度の津波」と言わしめた未曽有の大不況が世界を襲い、世界の経済情勢はまさに一変してしまった。

 一方、景気が持ち直した99年は「末」。世紀末を予感させた金融危機の暗さと、IT企業が表舞台で活躍し始めた「末広がり」の明るさが混在しているところがこの年らしかった。モーニング娘。の「日本の未来は……、世界がうらやむ……」という歌詞の「LOVEマシーン」が大流行した年でもあり、2000年という新しいミレニアムへの期待が膨らむ兆しが窺えた。小渕政権が大型景気対策を打ち出し、IT景気が盛り上がった。

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宅森昭吉 [三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト]

たくもり・あきよし/三井住友アセットマネジメント 理事・チーフエコノミスト。1957年東京生まれ。1980年3月慶應義塾大学経済学部卒業、同年4月三井銀行(現、三井住友銀行)入行。調査部、市場営業部などを経て94年11月さくら証券チーフエコノミストに。2001年4月さくら投信投資顧問チーフエコノミスト、02年12月三井住友アセットマネジメント、チーフエコノミスト、12年4月1日より現職。主な著書に『ジンクスで読む日本経済』(東洋経済新報社)、「日本経済『悲観神話』はもういらない」(中央公論新社)など。内閣府「景気ウォッチャー調査研究会」委員、日本経済研究センター「ESPフォーキャスト調査委員会」委員、景気循環学会・常務理事も務める。


宅森昭吉の景気の「気」を読む

景気を決めるものは何でしょうか。消費動向、企業の設備投資、海外の経済状況……。いろいろありますが、大切なのは景気の「気」。三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミストの宅森昭吉さんが、難しい経済指標だけではなく、プロ野球の日本シリーズの組み合わせ、ヒットしたテレビドラマ、天候などなど、社会の森羅万象の動きから、景気の現在とこれからを読み解きます。

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