ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
三谷流構造的やわらか発想法

なぜその文章は伝わらない?
~聴いてわからないなら読んでもわからない!

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第73講】 2013年11月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

伝わらない文章、7つの壁

 われわれは、多くの文章に囲まれて生きています。わかりやすいもの、そうでないもの。感動するもの、そうでないもの。この世には少数のよく「伝わる書きモノ」と多くの「伝わらない書きモノ」で溢れているともいえるでしょう。

伝わらない書きモノには、共通の問題があります。7つ、挙げましょう。

 <1> 文が長い(と、理解できない)
 <2> 単語が難しい(と、すぐ止まる)
 <3> 形容詞が多い(と、曖昧になる)
 <4> いろいろ混ざっている(事実と推測などが)
 <5> 全体が長い(と、さまよう)
 <6> 刺激が少ない(と、すぐ飽きる)
 <7> あらすじ説明ばかり(で、つまらない)

 このうち<3>形容詞が多い、ことの問題については、第63講「形容詞に逃げない ~ポーター『競争の戦略』の本質」で取り上げました。形容詞(や形容動詞)は元来、相対的かつ定性的なものなので、曖昧なのです。「強い」「速い」「安い」だけでは、誰に対してどれくらいそうなのかまったくわかりません。

 マイケル・ポーターの「業界分析」は、そういう意味では定量性がまったくない、形容詞の連続(*1)です。彼はその曖昧さを、数百の業界事例を添えることで補いました。

*1 事例が数百例、載っているので自分の業界がどうかを確かめるには役立つ。ただしそれの裏づけを取ることは『競争の戦略』だけでは不可能。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

⇒バックナンバー一覧