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「スノーデン問題」で米国IT企業がとった
“まずい態度”とは?

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第270回】 2013年11月13日
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 今年6月、NSA(アメリカ国家安全保障局)の情報収集の実態が明らかにされて以降、テクノロジー企業の態度は驚くほどコロコロと変わってきた。

 当初、元NSAの外部委託職員だったエドワード・スノーデンのリークによって「プリズム」プログラムの存在が浮かび上がってきた時、各社の態度は「そんなプログラムは存在しない」というものだった。

 プリズムに関わっていた企業は、グーグル、ヤフー、フェイスブック、アップル、マイクロソフト、AOLなど、誰もがいずれかのサービスを使っているというテクノロジー大手ばかり。そもそも秘密裏のうちに進められていたプログラムの存在を他言することすら禁じられていた各社は、しばらくの間は「知らぬ、存ぜぬ」を通していたのだ。

 ところが、オバマ政権がその存在を認めざるを得なくなると、テクノロジー企業も否定し続けることができなくなった。だが、その際でもNSAのアクセスは限定的で、フリーアクセスを許したことはないと強調していた。

 同時に、ユーザーに対しては、政府関連機関から要請を受けて提供した情報については開示する方向へ動き出した。もちろん、すべての情報提供を共有できるわけではないが、ユーザーに対してせめてその態度を見せることで理解を得ようとしていたのだ。

 そして現在、テクノロジー企業は政府に対して対立の姿勢すら見せるようになっている。というのも、NSAがアクセスしていた情報、そしてそのやり方は、テクノロジー企業各社すら知らないほどのレベルに達していたからである。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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