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田中秀征 政権ウォッチ

小泉元首相の「原発即ゼロ」
要請に安倍首相はどう答える?

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]
【第208回】 2013年11月14日
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 小泉純一郎元首相は、11月12日に日本記者クラブで会見し、安倍晋三首相に「原発即時ゼロ」の方針を打ち出すよう強く迫った。

 彼の記者会見は退任後初めてのこと。誰よりも彼自身が、もう記者会見は永久にしなくてよいと思っていただろう。

 ところが、講演内容が大きく報道されるようになると、各メディアから取材依頼や出演依頼が殺到。ものぐさな彼は、いちいちそれに応じるのは面倒だし、公正、公平を欠くことになりかねないと思う。それなら1回だけ公平で公正な取材ができる機会をつくる他はない。それで今回の記者会見に至ったのだろう。私のこの推察は的はずれではあるまい。

「即時ゼロ」「安倍首相への訴求」
記者会見で見せた新たな2つの展開

 さて、今回の記者会見での話の内容は、当然のことながら、報道されてきたこれまでの講演内容と同じである。

 違いをあえて指摘すると、原発ゼロの時期を「即時ゼロ」と明言したことと、標的をさらに明確に安倍晋三首相に絞ったことの2つが挙げられる。

 「即ゼロ」の意向は記者の質問に答えたもの。だが返答は即座で断定的であった。

 その理由は、「再稼働をするにしても、そんなに多くは再稼働できない」し、「核のごみも増えていく」し、「どうせ将来やめるんだったら今やめた方がいい」ということ。要するにいかなる再稼働にも反対ということだ。

 「原発ゼロ」をめざして、原発依存を減らしていく方針だと、当面は安全性の高い原発の再稼働を容認することになるが、彼はその可能性さえきっぱり否定。従来よりもう一歩踏み込んだのだ。

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田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]

1940年長野県生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒業。
83年、衆議院議員初当選。93年6月、新党さきがけ結成、代表代行。
細川政権発足時、首相特別補佐。第一次橋本内閣、経済企画庁長官。
現在、福山大学客員教授、「民権塾」塾長。


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かつて首相特別補佐として細川政権を支えた田中秀征が、期待と不安に溢れた現政権の動向を鋭く斬り込む週刊コラム。刻一刻と動く政局をウォッチしていく。

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