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「引きこもり」するオトナたち

“専門家”抜きで引きこもり問題は解決できるか
同調圧力の孤立社会から自力で這い上がる方法

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第176回】

 関西の「引きこもり」当事者のグループが集って、いわゆる“専門家”抜きで企画された「第1回ひきこもり自助グループ協議会」の設立大会が11月17日、大阪で開かれた。

 この日、第1部では、大阪で初めての『ひきこもり大学「みんなちがって、みんないい」学科』も、第2部の協議会設立と併せて開催。会場は、40人を超える参加者で満室状態となり、主に当事者の目線で行われた話し合いも、生きづらさや支援のジレンマなどを巡って白熱したものになった。

 会を呼びかけたのは、兵庫県の「引きこもり」当事者らでつくるNPO法人「グローバル・シップス こうべ」と、当事者対象に仕事創りを進める大阪市のNPO法人「わかもの国際支援協会」の2団体。「引きこもり」当事者らがつながって、政策提言を行っていくのが目的だ。

 他にも、兵庫県三田市の居場所「ぱそこんスペース宙」、広島県福山市のNPO法人「どりぃむスイッチ」、京都市の「若者と家族のライフプランを考える会」などの団体の代表や、個人でも当事者、経験者、家族、個人参加の大学教員、一般の社会人なども参加し、夜遅くまで熱気に包まれた。

 中でも、このような雰囲気の中で第2部、当事者の目線から思いを語ってくれたのは、自閉症を抱える6歳児の父親で、元当事者でもある、グラフィックデザイナーの平田康則さん(42歳)だ。

「子どもの障害にも冷静でいられた」
元引きこもりだからわかるフツウではない人生

 中学時代から不登校になり、高校を中退。大検を取得したものの、大学受験にも失敗した。その後、フリーターやバイトを経て、どうにか会社員になった。

 昔の体験を思い出したきっかけは、東日本大震災の後、会社の業績が悪化し、リストラされたことにある。

 ちょうど失業した頃、子どもに障害があることもわかった。

 学校に行けないことは、すなわち、社会との接点を失うことでもある。

 「いま、リストラされて無職になり、また社会との接点を失うなと思ったとき、自分の中でも結構ショックでした。いまはフツウに社会人で、もう過去のことだし、引きこもりのニュースを見ても、ああいうふうにならなくてよかったなとか思ってきたけど。結局、振り出しに戻ってしまった。いままで社会に合わせようと思って生きてきたけど、間違ってたんじゃないのかなと気づいたとき、振り切れるようになったのかなって…」

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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