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「引きこもり」するオトナたち

「49歳の息子と対話できない」「父親と話しづらい」
引きこもり家族会で語られた噛み合わない親子の本音

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第169回】

 「引きこもり」家族会の全国組織、「全国引きこもりKHJ親の会」が主催する第8回全国大会が9月28日、29日に福岡市で行われ、300人以上が参加。会場は立ち見の人たちであふれるくらい、ぎっしり埋まった。

 別の部屋で開かれた「引きこもり」当事者の交流会にも、全国から約30人が駆けつけ、大きな輪になった。

 会の前半部分は九州の家族会の父親による運営で進められ、親子間の確執などについて話し合った。しかし、後半、当事者の提案で本人たちだけの交流会に切り換えると、遠慮がちだった参加者も自ら発言するようになった。

 翌29日には、福岡の家族の要望に応えて、別の会場で『ひきこもり大学』の「生きていたいと思うようになりたい」学科を関西の当事者の進行により、デモンストレーションで開催。参加者から「『変わっていてもいいよね』学科を作りたい」「歴史上のひきこもりの人物を探したい」といった提案も出された。

他人の親は話しやすいのに
なぜ父親は冷静に話してくれないのか

 2日間にわたって福岡市で全国大会を主催したのは、全国引きこもりKHJ親の会(家族会連合会)の福岡「楠の会」

 「ひきこもりの新しい流れ~安心して生きる未来を求めて~」というテーマが掲げられ、当連載も取り上げた秋田県藤里町社会福祉協議会の菊池まゆみ事務局長の「中間的就労施設による町おこし」などの講演や、現場でアウトリーチに取り組む事例などのシンポジウムが行われた。

 一方、当事者らの交流会は、28日の午後1時半から3時間ほど別室で開催され、全国から30人余りが参加した。

 会の世話人を務めたのは、自らも家族であるNPO法人「熊本ブランチ」代表の武井敬蔵さん。

 それぞれの自己紹介、ひきこもり大学への質問などが一通り終わると、ある当事者男性がこう発言した。

 「他人の親だとしゃべりやすい。僕の父親は、従妹や他人の子どもには落ち着いて冷静に話せるのに、自分の家族にできないのはなぜだろうと思った。そのように話してくれれば、僕もちゃんと話を聞くのに…」

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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