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「引きこもり」するオトナたち

先生は引きこもり!?ニート学部に発達障害学部!?
ついに動き始めた「ひきこもり大学」

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第161回】

 当連載読者から、問い合わせや期待感などのメールが数多く寄せられてくる「ひきこもり大学」構想。これは元々、30代の当事者男性Mさんの思いつきから生まれた発想だった。

 この構想そのものは、ひきこもり当事者たちが先生になって、収入や交通費等をその場で稼ぐという骨子以外は、まだ形になっているわけではなく、白紙の状態だ。そこで、7月16日、発案者を囲む初めての「ひきこもり大学」準備会が、女性を含む引きこもり当事者や会社員ら十数人が参加して開かれた。

 詳細を知りたいという問い合わせをよくいただく「ひきこもり大学」について、Mさんは、その言葉に惹かれて、興味を持った参加者同士でアイデアを出し合い、みんなで作っていけたらいいなと思っていたという。

授業が面白ければ報酬も増える!?
発案者が語る「ひきこもり大学」構想

 準備会では、発案者のMさんが、これまで考えていたイメージを披露してくれた。

 それによると、当事者は交通費をかけて家から出てくるだけでも金銭的な負担が大きい。そこで「交通費や茶菓子代などの費用くらいはせめて参加者で負担してもらえればいいな」という希望が、発想の前提にあるという。

 Mさんの考えでは、先生として発表する当事者本人に、生徒となる参加者がいくら払いたいかをそれぞれ自分で決めてもらう。

 会場には貯金箱を用意して、好きな金額だけ入れてもらう。それが先生となる当事者の報酬になるというものだ。

 その金額は、0円の人もいれば、1000円の人がいてもいい。それぞれ各個人の気持ちが先生の報酬になる。

 先生の授業が面白ければ、金額も高くなる。そのことによって当事者が自信をつけられれば、次回も参加したくなって、より面白い話を作って来てくれるようになるし、Win-Winの関係になるかもしれない。

 「当事者は10円玉をジャリジャリ出してもいいし、親や一般の参加者であれば、100円硬貨や1000円札も出せるようにする。金額の価値は違うかもしれないけど、気持ちをお金として換算できればいいなと思っています」(Mさん)

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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