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三谷流構造的やわらか発想法

紅葉って何だろう
~身近な「なぜ」を探究する[2]

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第74講】 2013年11月28日
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「奥山に紅葉ふみわけなく鹿の……」は誰の作?

 古今和歌集(*1)からとられた1句が、百人一首の5番目「奥山に紅葉(もみぢ)ふみわけなく鹿の こゑきく時ぞ秋はかなしき」です。秋の色、音、情感のすべてが揃っており、秋を読んだ句として最高、との評価もある名作です。

撮影:三谷宏治@奈良ホテル脇

 ただ、古今和歌集では「詠み人知らず」となっており、誰の句だかはわかっていないのです。ただその後、藤原公任(ふじわらのきんとう)らが「これは伝説の歌人 猿丸大夫(*2)(さるまろのたいふ)のもの!」としたこともあり、百人一首ではそうなっています。これが江戸以降、さるまるだゆう、と読まれるようになりました。

 温帯に属する日本には、明確な四季があり、その中でも色彩豊かなのは秋。そしてその中心は、なんといっても紅葉(黄葉:こうよう)です。百人一首でも桜(*3)の歌5首に対し、紅葉の歌は6首。僅差ですがトップなのです。

 でも不思議です。紅葉ってなぜ起こるのでしょう? ヒトの目を楽しませるため、ではないはずです。

*1 初の勅撰和歌集。平安初期の905年頃成立。全20巻、1111首(定家本)。藤原定家による小倉百人一首の成立は、300年後の13世紀前半。
*2 猿丸は人の名前。大夫は古代では5位より上の大臣・側近への尊称と見られる。
*3 日本で桜が第一の鑑賞樹となったのはソメイヨシノが開発された、江戸末期以降。ソメイヨシノは種では増えず、各地にある樹はすべて接ぎ木などで育てられたもの。

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

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