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ソニーの鶴岡工場買収計画に
富士通が戦々恐々とする訳

週刊ダイヤモンド編集部
2014年1月6日
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 「ソニーの件ですぐに情報交換できないか」──。閉鎖が決まったルネサスエレクトロニクスの鶴岡工場(山形県鶴岡市)について、ソニーが買収を検討していることを週刊ダイヤモンドが報じた昨年12月2日。半導体業界を担当するアナリストらに、ある大手メーカーから切羽詰まった問い合わせが届いた。

 情報収集に乗り出したのは富士通である。四方八方に手を尽くして確認したかった内容はただ一つ。「三重工場はどうなってしまうのか」という点だ。

 冷静に考えるとこの問い合わせはちょっと奇妙だ。富士通は昨年2月、台湾の半導体受託製造大手TSMCと設立する新会社に三重工場(三重県桑名市)を移管すると発表。半導体事業の構造改革案の目玉の一つに据えているからだ。だが、方針を決めたはずの工場について必死になるのにはもちろん理由がある。三重工場最大の“お得意さま”がソニーだからだ。

 三重工場は富士通のシステムLSI(大規模集積回路)の拠点工場で、直径300ミリメートルのウエハーを使える先端の製造ラインを持つ。最近は稼働率が90%を超えるなど絶好調の状況が続いている。

ソニーのイメージセンサー生産委託で好調が続く富士通の三重工場

 それを支えているのが、世界最高の“電子の目”と称されるソニーのCMOSイメージセンサーだ。もともと三重工場はソニーの家電向けの半導体を手がけるなど関係は深かったが、イメージセンサーの生産委託が加わることで、ソニーとの取引は急増。スマートフォン向けの需要の高まりで「ピーク時には三重工場の生産量の約半分をソニー向けが占めていた」(アナリスト)。

 そこに降って湧いたソニーによる鶴岡工場の買収計画案。三重工場ではソニーのイメージセンサーという主力製品がなくなる可能性があるだけでなく、最悪の場合、富士通の半導体事業の構造改革が水泡に帰す恐れもあるため、情報収集に必死になったのだ。

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