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電子書籍で月100万円超売り上げる主婦も登場!
日本でも見えてきた“稼げる個人出版”の可能性

大来 俊
2014年1月8日
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 前出の月100万円超の販売を達成した作品『Perfect Crime』(著者・梨里緒)は連載しながら全48話を完結させ、1話約40円で販売している。読者は1日1話を無料で読める仕組みなので、時間をかければタダで全てを読破できる。

 だが、面白ければその先をすぐに読みたくなるのが人情。40円という絶妙な値段設定も後押しし、次の話、次の話と読者は購入していく。小銭も積もれば山となり、『Perfect Crime』は11月だけで累計2万8300話も売り上げたのだ。

 著者の梨里緒さんは普段は主婦。平日、家事をしながら話の内容を構想し、合間に執筆しているそうだ。これ自体が素人でもスター作家になれる“シンデレラストーリー”といえるだろう。

読者の反応を見ながら話を作る

 E★エブリスタでは課金システム以外にも着目すべき点が多々ある。「売る場」としてだけでなく、「作る場」としての環境が整っていることもその1つだ。

 「ユーザーが自分の作品をネット上でプロの編集者に見てもらえる“ネット持ち込み”サービスも提供している。具体的には提携した大手出版社が当サイトに出張編集部を開設し、プロの編集者が持ち込み作品をチェックする仕組みを整えている。すでに集英社のマーガレット編集部が開設。今後もプロの編集者による支援を拡充していきたい」と、E★エブリスタの池上真之社長は話す。作品作りのノウハウを持ち合わせないビギナーにとっては心強いサービスだろう。

 一方、作品のマーケティングデータを見ることができるのも、E★エブリスタの利点だ。読者の性別、年齢のほか、日々の販売部数などもグラフで視覚的に確認できる。著者はこれを見て、連載中に販売部数が急落した場合は原因を分析し、その後の話の内容を見直すことも可能だ。

 また、読者は作品に対しコメントを書き込めるので、連載中であればコメントを参考に話の展開を調整することも、その気になれば可能だ。実際に前出の梨里緒さんは読者の反応を見ながらストーリーを考えていったそうだ。こういったインタラクティブ性を加味しながらの作品作りも可能になっている。

 現在、E★エブリスタで人気のジャンルはというと、「サバイバルホラー」「大人の恋愛系」「キャラクターミステリー」が3本柱。サバイバルホラーは無料連載後に書籍化され、500万部超の大ベストセラーとなった『王様ゲーム』、大人の恋愛系は梨里緒さんの『Perfect Crime』、キャラクターミステリーは『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』などが、その代表格だ。「この3本柱を狙って作品を投稿・販売する作家が多い」(池上氏)。

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