旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理
【第63回】 2014年1月10日 車 浮代

蒲の穂子に似、鉾で作ったから「蒲鉾」
平安時代の饗応に用いられた高級保存食

 蒲鉾のネーミングの由来は、蒲《がま》の穂子《ほこ》に似ているから、と言われています。「がまのほこ」が「かまぼこ」に縮まったと。

紅白蒲鉾
【材料】 白身魚(鱈など)…100g/イカの切り身…50g/塩…3g/食紅…少々
【作り方】①白身魚は皮と骨を取り、庖丁で身を叩いたら、氷水に5分程度漬けてザルに上げる。これを2度繰り返したら、キッチンペーパーでよく水気を拭き取る。②イカの切り身は粘りが出るまで庖丁で叩く。③①と②と塩を入れてフードプロセッサーにかけ、蒲鉾ダネを作ったら蒲鉾板に乗せて成型する。紅蒲鉾の方はタネを少し残して一回り小さく成形し、残ったタネに食紅で色をつけて表面に塗る。できたら1時間程度室温で置く。④③を温めた蒸し器に入れ、20~30分弱火で蒸す。蒸しあがったら氷水に入れて冷ます。※イカの割合が多いと堅めの蒲鉾に、少ないと柔らかめの蒲鉾になります。

 これは「蒲焼き」の由来と同じですが、蒲鉾にしても蒲焼きにしても、「一体どこが似ているの?」と疑問を持たれたことでしょう。

 実はどちらも、誕生当初は現在と形が違っていたのです。

 蒲焼きは鰻をぶつ切りにし、中心に串を通して焼き、味噌や酢塩を塗って食べた非常に生臭い食べ物でしたし、蒲鉾も、魚のすり身を竹串に塗りつけて焼いた、ほぼ現在の竹輪に似た食べ物でした。

 ではなぜ蒲鉾に、「穂子」ではなくて「鉾」の字が使われたかというと、これは蒲鉾誕生の逸話に関係して参ります。

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旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理

栄養価の高い旬の食材を、あまり手を加えずにいただく――。これが江戸料理の醍醐味であり、健康長寿につながる正しい食のあり方だと思います。このコラムでは、江戸料理と健康をテーマに、食材ごとの情報とレシピをご紹介していきます。

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