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組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

不機嫌な職場を世代間ギャップのせいにするな!
「なぜ?」を問い続ける“問題掘り下げ力”の真骨頂

――処方箋㉟ 疑問を追求し続けることこそが、グローバル思考への入り口

渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第35回・最終回】 2014年1月22日
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ビジネスマンにも必要な
深いレベルの「なぜ?」を問う力

 筆者が大学院生の頃、アドバイザーの先生が常に言っていたことがある。

 「良い研究ってのは、『なぜ?』という問題を深く追求しているんだよ」

 私たちが高校までにする「勉強」とは、問題を解くためにはどうしたらいいかの方法がすでに確立していて、その方法を会得するために行うものだ。

 これに対して「研究」には、問題を見つけるところから始まり、その問題を解くための方法を考えることも含まれる。この「問題を見つける」のが、実は至難の業なのだ。

 ビジネスにおける問題解決は、この「研究」に近い。ビジネスについての問題は明確なように思えるが、実は問題の本質を分析、理解して、解決するための手段を編み出すのは非常に難しい。それについて大胆な行動を起こして成功させるのが、経営者や管理者の役割だ。

 2008年に共著で出版した『不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか』を書くときのきっかけも、この問題の分析がほぼ全てであったと言ってよい。この本の出版からさかのぼること1年、ビジネスコンサルタントである共著者たちが、当時の私の職場であった京都大学に訪ねてきた。

 彼らから聞かされたのは「この数年ほど、『職場の人間関係が悪い』と言う相談を経営者から頻繁に相談される」と言うものだった。具体的には、上司とコミュニケーションがうまくいかない、職場で他の人が何をやっているか知らないし、興味もない、そのせいで仕事の引継ぎやすり合わせがうまくいかない。非正規雇用社員――派遣さん――と正社員との間に溝があって、仕事が円滑に進まない、といった内容だ。

 この「不機嫌な職場がなぜ生じるか」と言う問題を分析する際には、いくつかの切り口がある。

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渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

職場で「不快感」を訴える社員が急増している。成果主義的な評価制度を導入する企業が増えたことにより、チームワークよりも自分の業績を重視する社員が増え、「ギスギス職場」が生まれているからだ。一方で、年功序列と終身雇用が崩壊しつつある職場では、職場の「世代間ギャップ」もかつてなく広がっている。こうした職場は結束やコミュニケーションを失い、社員の不快感は増していく。職場の不快感を取り除くには、制度的な「仕組み」を導入するだけでは不十分だ。部下1人1の「心」に効く、メンタル・マネジメントの方法論を上司が体系的に理解しておく必要がある。この連載では、日本の職場で起こりがちな「不快感」の臨床例を毎回わかりやすく紹介し、それを解決するメンタル・マネジメントの方法論を、社会心理学的な視点を織り交ぜながら、詳しく解説していく。

「組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」」

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