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あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

なぜこうも“負の感情”を誘発するのか?
勤勉社員のやる気を奪う「タダ乗り社員」の実態

河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長],渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第1回】 2010年6月9日
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周囲に頼って給料だけは一人前!
民間企業にも増殖中の「タダ乗り社員」

 先日、私の妻が某市の行政機関に勤める友人と食事をしたときの話だ。

 その友人は、一見してムダが多い自分の職場を、少しでも改善したいと考えているらしい。しかし、何か改善策を提案しようとすると「仕事が増えるから余計なことはしないでください」と言ってくる人がいるそうだ。

 そういう人に限って、勤務時間中も雑談に夢中であまり仕事をしない場合が多い。もっとてきぱきやれば短い時間で済む仕事を、ダラダラと時間をかけてやる。

 なかには、窓口に市民が訪ねてきても、自分から対応しようとせず、一日中机に座って何をしているかわからない人もいるらしい。

 そのくせ、10分でも就業時間を超えれば、きっちり残業代をもらっていくし、当然のことながら給料だって他の勤勉な職員と同じようにとっていく。

 このように、自分は楽をしながら、他の人の努力や会社にぶら下がって、もらうものだけはちゃっかりもらっていく――。それが「タダ乗り社員」だ。英語では、こういった人々を「フリーライダー」(Free Rider)と呼ぶ。

 ここでは「お役人仕事」と世間に思われがちな公務員を例に挙げたが、フリーライダーは何も彼らの専売特許ではない。民間企業にも、しっかりと存在している。

 たとえば、あなたの会社や職場にも、「パソコンに向かってはいるが、何の仕事をしているのかよくわからない」という社員はいないだろうか? 特に、役員や管理職、そしてベテラン社員のような少し「お偉いさん」の中にこそ、こうした姿を見かけないだろうか。

 あるいは、人の仕事を評論したり口出ししたりはするが、自分からは動こうとしない社員や、部下の手柄を自分が挙げた成果のように持っていってしまう上司はいないだろうか?

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河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長]

ワトソンワイアットを経て、「人と組織のマネジメント研究所」(株)道(タオ)を設立。ベストセラーとなった『ニワトリを殺すな』をはじめ、『デビルパワー エンジェルパワー』『育ちのヒント』(共に幻冬舎)など著書多数。慶応丸の内シティーキャンパス客員ファカルティー。

渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

いつになったら報われるのか――。熾烈な競争に晒されたビジネスマンは疲れ切っている。そんな彼らに強い負の感情を抱かせるのが、職場で増殖中の「タダ乗り社員」(フリーライダー)だ。タダ乗り社員が増える背景には、企業の制度やカルチャーが変化し、組織に矛盾が生じている側面もある。放っておいてはいけない。ベストセラー『不機嫌な職場』の著者陣が、タダ乗り社員の実態と彼らへの対処法を徹底解説する。

「あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場」

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