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国が本腰入れても解決しない
建設労働者不足の根深さ

週刊ダイヤモンド編集部
2014年2月18日
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被災地から始まった職人不足は、今や全国を悩ませる大問題に発展した(写真と本文は関係ありません)
Photo by Tomoko Tsumoto

 公共工事の応札者がいなかったり、価格が合わず落札されなかったりする「不調工事」が激増していることを受け、国は異例ともいえる打開策を打ち出している。

 国土交通省は、今年1月30日、公共工事の設計労務単価(全国)について、2月から平均で7.1%引き上げることを決定した。

 設計労務単価とは、公共工事の予定価格を積算する際の基準となるもので、公共工事に従事する労働者の賃金を職種ごとに調査して決定される。

 通常、毎年1回、4月に見直しを実施して改定されてきた。それを前倒しで見直すというのは極めて異例のことだ。

 背景にあるのは、東日本大震災に伴う不調工事の増加。被災地の復興工事に、全国から職人がかき集められたことにより、人手不足が深刻化して人件費が高騰。建設業者は落札しても利益が出ない公共工事からいっせいに手を引いた。

 それが、昨年あたりから全国に波及。被災地以外の地域から職人たちが“蒸発”していることに加え、人件費の高騰を考慮していない予定価格では、誰も工事を引き受けようとしなかったためだ。

 昨年11月には、東京都の築地市場移転工事まで不調となり、大騒ぎとなった。今年2月に再入札が行われるが、予定価格はなんと6割増の1035億円にまで引き上げられたほどだ。

 こうした状況を打開すべく、設計労務単価を見直し、予定価格の引き上げを図ろうというのが国の狙いというわけだ。

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